ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.11.21 14:04

起亜の初の電気PBV(Purpose Built Vehicle、目的基盤車両) 「PV5」が「2026世界今年のバン」に選定された。韓国ブランドが「世界今年のバン」タイトルを握ったのは初めて。起亜は「革新性」を武器に海外ブランドが掌握する軽商用車市場でシェアを伸ばす計画だ。

起亜は20日、「起亜PV5」が世界商用車博覧会「ソルトランス」で「2026世界今年のバン」を受賞したと明らかにした。1992年に始まったこの賞はその年に登場した軽商用車のうち最も革新的な車両に与えられる。欧州各国のグローバル軽商用車専門記者団で構成された非営利機関(IVOTY)が主管するが、審査委員26人が全員一致で「PV5」を選択したという。電気軽商用車ではアジアブランド初の受賞となる。

グローバル電気軽商用車市場は速いペースで成長している。韓国自動車モビリティー産業協会(KAMA)が7月に出した報告書によると、昨年全世界で販売された電気軽商用車は66万台で、前年比40%以上成長した。特に中国では昨年およそ45万台売れ、前年比で90%増えた。2番目は欧州(11万7000台)、3番目は米国(2万5000台)の順。

ただ、軽商用車全体のうち電気自動車の比率は約7%と高くはない。KAMAは「輸送部門の国家温室効果ガス削減目標(NDC)達成のために炭素排出比率が高い無公害車への転換は必須であり、都心の大気質改善のための実質的な案としても電気軽商用車の普及拡大が効果的」と分析した。

現在グローバル電気軽商用車市場は中国・欧州・米国の主要自動車ブランドが先に獲得している。米国ではリビアン、フォード、ゼネラルモーターズ(GM)などがアマゾン、ウォルマートのような物流企業などに電気バンの普及を主導している。欧州もベンツ、フォルクスワーゲン、ルノーなど多くの企業が多様なサイズの電気バンを販売している。電気軽商用車の生産と消費が活発な中国はリン酸鉄リチウム(LFP)バッテリー基盤の低価格モデルを前面に出す。五菱、SAIC、BAICが主要ブランドだ。

半面、韓国は今年のPV5販売までは特に軽バン電気自動車がなかった。さらに老朽トラックの買い替え需要は電気よりLPGトラックに向かい、一部の中国産電気軽商用車を除いてほとんど市場がなかったというのが、KAMAの分析だ。

起亜が強調するのは「オーダーメード型」という点だ。PV5は起亜の最初の電気PBVモデル。PBVはユーザーが望む用途に合わせてモジュール化した構造で製作することができる。消費者の要求通りに室内および貨物空間を注文製作できるのが強みだ。

例えばPV5は車両の後部を貨物室にした「カーゴ」、人が乗る「パッセンジャー」の中から選択できる。来年からはオープンベッド、カーゴコンパクト、カーゴハイルーフなど多様なモデルが追加される。起亜の関係者は「企業だけでなく一般消費者も要求事項に合わせて選択できる」と話した。カーイズユーデータ研究所の資料によると、今年8~10月に登録されたPV5は計2173台と、個人消費者が72.4%(1573台)で大多数だった。

起亜はPV5をはじめ、2027年のPV7、2029年のPV9までラインナップを広げる予定だ。最近起工式を終えた「華城(ファソン)EVO Plant」ウェストで順次量産する。2030年までに欧州で13万3000台、韓国で7万3000台、その他の地域で4万5000台を販売し、計25万台を販売する計画だ。