公開日時 2025年11月11日 19:03更新日時 2025年11月11日 19:37

世界初SNS禁止、実効性に疑問 オーストラリア、16歳未満

 オーストラリア・シドニーで、交流サイト(SNS)を見るためにスマートフォンを使う子どもたち=2024年11月(AP=共同)

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共同通信

 【シドニー共同】世界初の16歳未満の交流サイト(SNS)利用を禁止する法律がオーストラリアで来月10日に施行されるまで1カ月を切った。政府は規制に自信を見せるが、SNS運営企業に課せられた年齢確認などの「抜け穴」を探る動きもあり、実効性には疑問が残る。専門家はSNS利用を巡る教育がないままでは成功しないと警鐘を鳴らす。

 SNS上でのいじめを苦に自殺したり、トラブルに巻き込まれたりする子どもが続出する中、昨年12月、禁止法が成立した。施行後、SNS運営企業は国内の16歳未満によるSNS利用や新規アカウント作成を阻むことが義務付けられる。

 アルバニージー首相は10日、ラジオ番組で未成年の飲酒禁止などになぞらえ、SNS禁止はのっけから「完璧な運用とはならない」と認めつつ、ルールを示せば「自発的な順守が進む」と自信を見せた。

 ただ法律は年齢確認の際に公的な身分証の提示を義務付けないと規定。このためSNS上では規制回避策を探す子どもも少なくない。数万人のフォロワーがいるというインフルエンサーのエラさん(14)は、アカウント凍結を避けるため親との共同名義に切り替えた。「年上のきょうだいの名前やVPN(仮想専用線)を使うなど皆いろいろ試している」と話した。

 ニューサウスウェールズ大のスザーン・シュワイザー准教授は法律によって「子どもたちは広く活用してきたSNSから突然切り離され、交流を絶たれる」と指摘。SNSの正しい扱い方や危険性などに関する「確固たる教育」を実施しない限り、法律の効果は得られないとの見方を示した。

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