ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.11.11 09:16

9日、ワシントン・ポスト(WP)の報道によると、ドイツの極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」を支持する極右系インフルエンサー、ナオミ・ザイブト氏(25)は先月末、米国に政治亡命を申請した。ザイブト氏は、ドイツ情報機関による監視や国営メディアの名誉毀損、反ファシズム団体(アンティファ)による殺害の脅迫などを理由に、移民および国籍法第208条に基づいて亡命申請書を提出したと明らかにした。現在ワシントンに滞在しているザイブト氏は、「ドイツに戻れば投獄されるか、身体的危害を受ける危険がある」との立場を示している。ドイツ西部ミュンスター出身のザイブト氏は、極右傾向のAfD支持者であり、X(旧ツイッター)で45万9000人のフォロワーと、YouTubeで11万2000人のチャンネル登録者数を誇っている。ザイブト氏は先月28日、米FOXニュースのインタビューで「ドイツのメディアが、私のことをスウェーデンの気候活動家グレタ・トゥーンベリを否定する存在だという意味で“反グレタ”として悪魔化した」と主張した。ザイブト氏はトランプ政権1期目の末期である2020年に、気候変動懐疑論系シンクタンクで活動していた経歴がある。

ザイブト氏の亡命申請が注目を集めているのは、テスラ(Tesla)のイーロン・マスク最高経営者(CEO)やJ・D・バンス副大統領らがAfD支持の意向を公然と表明するなど、欧州の極右勢力との接点を広げている中で起きた事例だからだ。ザイブト氏はX上でマスク氏とAfDに関連する会話を頻繁に交わしているとされる。今年2月、ドイツ総選挙を前にマスク氏とアリス・ワイデルAfD共同党首のライブ対談もザイブト氏が仲介したと主張してきた。

WPによると、トランプ政権は今後「言論の自由を擁護する欧州人」に優先権を与える難民政策改編案を推進中だという。ドイツ当局から極右過激主義団体に指定されているAfDをはじめとする欧州極右政党の支持者に、難民優先権を付与しようとしているのではないかという見方も出ている。

これに先立ち、トランプ大統領は全体的な難民受け入れ規模を縮小する一方で、申請者を「白人中心」に選別する方針を示したことがある。今年5月には、南アフリカ共和国で差別を受けたと主張する白人49人に難民資格を与え、米国入国を許可したのが代表的な事例だ。

ザイブト氏の亡命は、共和党のアンナ・パウリナ・ルナ下院議員(フロリダ州)も積極的に支援しているという。ルナ議員は先月31日、自身のXにザイブト氏とのツーショット写真を投稿し、「トランプ大統領を支持し、左派イデオロギーに立ち向かっているという理由で、ザイブトはドイツで投獄や身体的脅威に直面している」と主張した。

WPによると、西欧州出身者の中で米国亡命が認められるケースは極めて稀だ。ネバダ大学ラスベガス校のマイケル・ケイガン移民法教授は、「民主主義国家出身の申請者が移民および国籍法第208条の『迫害に対する根拠ある恐怖(well-founded fear)』基準を満たすことはほとんどない」としながらも、「米国は欧州よりもはるかに広範な表現の自由を認めているため、ザイブト氏の主張が米国の法廷でより真剣に扱われる可能性もある」と付け加えた。