地元住民団体、キリシタンに思い
地域住民で組織する大籠たたら製鉄とキリシタン殉教史跡保存会(熊谷勝会長)が2年ぶりに開催されました。たたら製鉄は木炭を燃やして一酸化炭素を発生させ、砂鉄の四酸化三鉄を鉄に還元させる製鉄法で、大籠地区では戦国時代から行われていました。
今回、耐火れんがなどで作った炉は高さ約1.5メートル、幅約0.9メートル。前日からまきを燃やして温め、当日の朝に木炭に切り替えて約1300度まで熱しました。午前9時ごろから藩制時代と同じ同市室根町の津谷川で採取した砂鉄を5分おきに投入していきます。木炭も加えながら正午ごろまでに約30キロを入れました。
加熱中はFMBAふじさわマーチングバンドの演奏や下大籠南部神楽が披露されました。ホルモン焼きや芋の子汁、たたらコーヒーなどが振る舞われ、約50人の参加者は鉄の出来栄えを想像しながら待ち続けました。
午後1時ごろから会員約10人が炉を解体しました。底の部分から真っ黒な鳥の巣のような鉧を取り出し、水に投げ入れて一気に冷やしました。保存会の佐々木和重監事(72)は「雨天の影響で炉の温度が安定せず苦労したが、今年も無事鉄ができた」と胸をなで下ろしました。
宮城県登米市の小学校教諭白石達哉さん(57)は「信仰心を持ち、しっかりした暮らしをしながら重労働に励んでいた当時の人々の様子が垣間見えた」と感慨深げでした。
