サンフランシスコ連銀のデーリー総裁は、米国経済がおそらく需要の減速に直面している一方、関税に関連するインフレは現時点で抑制されているとの見方を示した。その上で、金利をあまりに長期にわたって過度に高水準で維持することに警戒を促した。
デーリー氏は10日、ブルームバーグテレビジョンで「データの中身を精査してみると、サービスや住宅の分野でインフレの加速は見られない。重要なのは、インフレ期待にも広がっていないことだ」と述べた。
また「労働市場は軟化しており、賃金の伸びは鈍化している。従って、労働コストの面から大きな圧力がかかることはない」と指摘。「これらを総合的に考えると、金利をあまりにも長く高水準で維持した結果、経済を傷つけてしまうという過ちは犯したくない」と語った。

SF連銀のデーリー総裁
撮影:David Paul Morris/Bloomberg
デーリー氏は同日公開のブログ記事で、今年すでに実施された計50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利下げに加え、今後追加利下げが必要となるかどうかについて自身の考えを明らかにした。現在、同氏は米連邦公開市場委員会(FOMC)の議決権を持たない。
同氏は「適切な政策判断には、議論の両面にある証拠を検証する柔軟な姿勢が必要だ」と述べた。12月の次回会合に向けての具体的な見方には言及していない。
米政府機関の閉鎖は解消に向かいつつある可能性があるが、統計発表の停止で金融政策当局者が経済動向を把握するのは難しくなっている。12月10日に発表されるFOMC決定は通常より限られた情報の中で行われる見通しだ。
こうした背景を踏まえ、デーリー氏は現在の局面について、賃金上昇の鈍化が「需要にとってはマイナスのショック」を示唆している可能性があると指摘。物価は高止まりしているものの、なお抑制されており、関税措置が幅広い物価上昇を引き起こしていることもないと続けた。
同氏は「現時点では関税の影響は主に財に限定され、サービス部門のインフレやインフレ期待への波及はほとんど見られない。これらは依然として目標値付近で比較的安定している」と付け加えた。
原題:Fed’s Daly Says Need to Avoid Mistake of Holding Rates Too Long(抜粋)
— 取材協力 Jana Randow
(第2-3段落にデーリー氏の発言を追加し、更新します)
