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2025.10.29 12:34
藤井 涼(編集部)
アクセルスペース(東京都中央区)は10月29日、アフリカ2カ国(ガーナ・ケニア)の政府機関と、人工衛星の地球観測データ(以下「衛星データ」)を利用した地域社会課題の解決に向けて覚書(MOU)を締結したことを発表した。長期的にそれぞれの国が自走してソリューション開発できる状態になるエコシステムの構築を目指す。

MOUを締結したのはガーナ共和国のガーナ宇宙科学技術研究所(GSSTI)と、ケニア共和国に拠点がある開発のための資源地図地域センター(RCMRD)。これを機にアクセルスペースは、新興国のパートナーらと協業して、現地ならではのニーズに合わせたソリューション開発や実装を進めるとしている。
具体的には、農業、環境・森林保全、災害管理、気候変動対策、都市計画・インフラなどの分野に対して、アクセルスペースが衛星データや利用についてのノウハウを提供。現地エンジニアのトレーニングなども予定している。まずは2026年度から現地調査により各国の社会課題の把握や、衛星データ活用の可能性を探るとしている。一方、各政府機関は地元の民間企業と連携して、衛星データ利用の枠組みを確立させる。


技術よりも「熱意が大事」
なぜ、ガーナとケニアという2カ国を選んだのか。アクセルスペース代表取締役の中村友哉氏は「技術力も大事だが、何よりも熱意が大事。『日本が何とかしてくれる』という考え方だと、日本からの支援が止まった瞬間に終わってしまう。日本との協力によって社会課題を解決したいという強い意志が必要だ。ガーナとケニアは、そのような熱意と一定程度の技術水準があった」とその理由を明かした。
また、アフリカは54カ国あるため、アクセルスペース1社が全ての国と連携することは難しい。そこで、まずはガーナとケニアで衛星データ活用のロールモデルを作り、それらの国が周辺国と連携したり情報発信したりすることで、結果的にアフリカ全体で衛星データ活用が広がっていくことが理想だと展望を語った。
