(CNN) フランス・パリのルーブル美術館から白昼堂々宝飾品が盗み出された事件に関連して、ドイツのクレーンメーカーが事件を逆手に取った宣伝で注目を浴びている。

19日に起きた事件では、犯行グループがリフト付きのトラックを使ってルーブル美術館2階のバルコニーから館内に侵入していた。使われたのは、ドイツのベッカー(本社・北西部ベルネ)が製造する家具用リフトだった。

ベッカー社が「インスタグラム」に投稿した広告/from Böcker Maschinenwerke GmbH
ベッカー社が「インスタグラム」に投稿した広告/from Böcker Maschinenwerke GmbH

ベッカーはこの機を逃さなかった。翌20日、このリフトが写った事件現場の写真をインスタグラムに投稿。「次に荷物を素早く移動させる必要がある時に。ベッカーのAgiloはあなたの大切な財産を最大重量400キロまで毎分42メートルの速度で運びます。230ボルト電動モーターのおかげでささやくほどの静かさです」と宣伝した。

ベッカーのアレクザンダー・ベッカー社長はCNNに寄せたコメントの中で、19日のニュースを見て「我々のリフトが強盗に悪用された」ことを知り、「衝撃を受けた」と振り返った。しかし、負傷者がいなかったことがはっきりすると起業家精神が沸き上がってきたという。「最初の衝撃が収まるとブラックユーモアが取って代わった」「少しばかりの冗談とユーモアを交えて宣伝文句を考えた」

この広告に対する反響は「圧倒的」だったとベッカー社長は言い、ほとんどは「肯定的」だったとしている。

ロイター通信の取材に対してベッカー社長は「幸いなことに、ほとんどの人はこのユーモアを受け止めてくれた。我々がこの強盗に関与していないことも知っている。これまでの反応には非常に満足している」と語った。

ベッカー社長によると、Agiloは主に建設現場や引っ越し現場で重量物の搬送に使われており、人の輸送は想定していない。

今回の犯行に使われたモデルはパリ首都圏の顧客が購入してレンタルしていたが、見込み客向けのデモを行っていた際に盗まれたらしい。

「この会社の文字が削除され、ナンバープレートが交換されていたようだ」とベッカー社長は話している。

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