ハンディ 力に変え描く 小松・丸内中 辻さん作品展 「聴覚障害 とらわれない」

作品を紹介する辻観誠さん=小松市本折町で

 生まれつき聴覚に障害がある小松市立丸内中学校3年の辻観誠さん(15)による作品展が同市本折町の「福祉の店 夢や」で開かれている。6歳の時に初入選した作品から中学1年時の作品まで、期間中一部展示替えしながら計7点を紹介する。辻さんは「置かれた状況にとらわれずに生きていることを感じてほしい」と話している。 (井口愛梨)

 メイン作品は「全ての音楽の響きと一人ひとりの管制塔」(縦120センチ×横150センチ)。芸術家の岡本太郎に影響を受け、1970年大阪万博のシンボル「太陽の塔」をオマージュした管制塔の周辺に、本折町や龍助町の住民、ブルドーザーなどコマツの重機、飛行機など、地元・小松に関連する素材を自由に描き込んだ。

 今回の展示は、同市の旧北国街道沿いにある北国とおり町で2年前に開かれた町巡りのアートイベントがきっかけ。本折商店街で町おこしをしている一人で、ふとん店代表の能登達朗さん(48)の目に、会場に設置された辻さんの作品が留まった。能登さんは「一つ一つ細かく描かれていて、想像力が素晴らしい」と感じ、本折商店街が年一度、企画展を開いている「夢や」での展覧会が実現した。

 辻さんは幼少期から聴覚訓練のために多くの楽器の音を聴いた。そのため作品には、シルクハットをかぶった人や昆虫、動物の音楽隊が出てくるのが特徴。辻さんは「聴覚障害というハンディがあって生まれてきたが、こうして楽しく絵を描けている」と話した。

 11月29日まで。営業時間は午前9時半〜午後6時。定休日は日祝日。入場無料。

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