マッカスキル氏が購入した空き家のリノベーション後の外観。Eric McAskillエリック・マッカスキル氏は、日本の田舎にある空き家を2万3600ドル(約350万円)で買った。2階建ての家屋を自分で修繕するのに1万5000ドル(約225万円)もかからなかったと見積もっている。近隣住民は家族を温かく受け入れ、収穫物を分けてくれることもある。
茨城の空き家を300万円で購入した豪日夫婦、2年をかけて夢のマイホームに改修する | Business Insider Japan
※本記事は、2023年9月21日に掲載された米Business Insier記事の翻訳です。
エリック・マッカスキル氏が長年抱いていた夢は、日本の空き家を買って暮らすことだった。そして2021年3月、パンデミックの最中に思い切ってその夢を実行に移した。
当時、マッカスキル一家は数年間バリ島で暮らしていたが、パンデミックによる国境規制でストレスが募っていた。そんな折、長野県に住む友人から「もうすぐ空き家が売りに出る」と突然連絡があった。
友人がアクションカメラのGoProで撮影した室内の様子を動画で確認した38歳のマッカスキル氏は、「いいじゃないか。話を進めよう」と即決し、購入プロセスを始めたとBusiness Insiderに語る。
エリック・マッカスキル氏、妻、2人の子ども。Eric McAskill子どものころから日本が大好き
バンクーバーで育ったマッカスキル氏の近所には多くの日本人が暮らしており、家に招かれ日本の文化に触れる機会があった。
「祖父母を含む家族が一同に会して食卓を囲む場に招かれて育ったので、日本という文化が好きになった」と、マッカスキルは言う。
それから10年間、気がつくと何度も日本を訪問し、そのたびに違う県を訪れた。
最北端の一つである網走から、南は台湾の目と鼻の先にある与那国島まで行った。
空き家の前に立つマッカスキル氏。Eric McAskill家の購入に問題なし
外国人による不動産所有に制限や制約がないことは、日本のすばらしい点のひとつだと語る。
マッカスキル氏は、地方自治体が運営する「空き家バンク」というデータベースを経由して物件を購入した。「最初に入札した人が所有者と交渉を開始する仕組みなので、複数の入札者と競争になることはない。だから早く入札することが肝心だ」と説明する。
前の所有者の持ち物が残されていた、以前の居間。Eric McAskill
購入プロセスでは、売手と良好な関係を構築できたという。「やりとりはすべて日本語で、1カ月ほどの間、2~3日に1度のペースでメールを交わした」
さらに、若い家族が住むと知った売主が、一家が初日に慌ててIKEAに駆け込まなくても済むように、ベッド、やかん、フライパン、皿などすべて残しておいてくれた。
リフォーム前の台所。Eric McAskill購入の決め手は場所
空き家のある野沢温泉村のことは、冬に家族で休暇に訪れていたのでよく知っていた。
マッカスキル氏は、冬にスキーができるこの地を気に入っていた。小さいレトロな町で、温泉が出ることでも知られていた。また、町の住民を何人か知っていたことも、外国に移り住む不安を和らげてくれた。
購入価格は2万3600ドル(約350万円)
契約は2021年3月だったが、パンデミックによる国境規制の影響もあって、ようやく家に足を踏み入れたのは18カ月後の2022年9月だった。
冬には空き家の側面に雪が積もる。Eric McAskill
敷地は約5300平方フィート(約500平方メートル)、建物は2000平方フィート(約185平方メートル)以上。1872年にこの家で生まれた人がいるので、最低でも築150年は経っているだろう。
1階には寝室が3つ、ユーティリティ・ルームが2つ、書斎、台所、食品庫。2階には寝室が2つある。
2階から屋根裏に入ることができ、そこには当時の伝統的な梁がそのまま残っている。将来的にはここに床を張って、さまざまな用途に使える空間にする計画だ。
「プレイルームにして卓球台を置いて、子どもたちが遊べるような場所にしようかと考えている」
空き家のままだったが状態は良好
屋根を支える古い木の梁。Eric McAskill
前の所有者は亡くなったが、親族がよく来て家や庭の世話をしていた。
その点でとてもラッキーだった。何年間も人が出入りしない場所は、残念ながら徐々に朽ちていく。また、前の所有者の持ち物がほぼすべて残っていたのも幸いだった。
「最初に来たときは、家の掃除に3週間かけて、何を残して何を捨てるか決めた。陶器の皿を箱ごと処理した後でさえも、一度に30人が座って食事ができる場所があった」
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「異国に住むのは簡単ではない時もあるが、同時に冒険でもある」
