
大阪・関西万博イタリア政府代表 マリオ・ヴァッターニ氏と大阪大学大学院教授・石黒浩氏
大阪・関西万博のイタリアパビリオンで、戦国時代に天正遣欧少年使節の1人としてイタリアやスペイン、ポルトガルなどを訪れた伊東マンショのアンドロイド(人間類似型ロボット)の展示が始まった。9月14日まで。
9月7日〜14日、万博会場内でイタリアウィークが開催されるのに合わせた企画。
伊東マンショは1582(天正10)年、キリシタン大名・大友宗麟の名代として13歳でヨーロッパに派遣され、ローマ教皇と謁見した。帰国後は豊臣秀吉に謁見、イエズス会の司祭として日本国内でキリスト教の布教活動を進め、イタリアとの交流のかけ橋になったとされる。
アンドロイドは、開幕時からパビリオンに常設されている伊東マンショの肖像画の隣で、パビリオンの来館者と目線を合わせ、しなやかな手ぶりで自らの生涯やローマでの思い出を語る。
大阪・関西万博のテーマプロデューサーの1人で、日本のアンドロイド研究の第一人者、石黒浩氏(大阪大学教授)がプロデュースするシグネチャーパビリオン『いのちの未来』では、“未来を考える”というコンセプトのもとに、多くのアンドロイドが人気だ。
イタリアの政府代表を務めるマリオ・ヴァッター二氏は、「イタリアのことだけではなく、イタリアと日本のつながりを伝えることが私たちのねらい。日本人として初めてヨーロッパを訪れた若者、伊東マンショを取り上げたのは理由がある。今回のアンドロイド展示については、私が石黒氏に働きかけた。イタリア国内の大学でロボティクスの話をすると、石黒氏の名が必ず出てくる。万博ならではの企画とコラボレーションを楽しんでもらいたい」と意気込みを見せた。
舞台衣装制作が専門で、アンドロイドの衣装を作製した先崎(ますさき)慶さんによると、イタリア・マントヴァ(ミラノにほど近い、イタリア南東部の都市)の教会が、伊東マンショの肖像画をもとに復元した衣装から忠実に再現したという。
そして、アンドロイド(ロボット)の場合、排熱や配線の問題があるため、テキスタイルを変えた.。これまでに着物を使用したことはあったという。
特殊な仕組みで素早く着脱できる早替え衣装にも携わっていたので、その技術が生きたという。作製に1か月を要した。
