中国の半製品鋼材の輸出量は今年に入って4倍余りに拡大した。各国が鋼材の流入を制限する動きを強めているにもかかわらず、前例のない規模の供給が続いている。

  鉄鋼の半製品とは自動車や建設、消費財などの産業向けに販売される前に再加工する必要がある中間製品。通常、中国の鉄鋼輸出全体に占める割合は少量にとどまるが、国内圧力や他国における完成品流入を規制する動きを背景に状況が変化している。

  中国の税関データによると、2025年1-7月の半製品の輸出は前年比320%増となる740万トンを記録。東南アジアや中東への供給量が伸びた。7月だけで150万トン超に達し、同月の鋼材輸出全体の約14%を占めている。

  中国からの鉄鋼輸出量は、世界で保護主義的な措置が強化されているにもかかわらず、市場予想を上回っている。4-6月(第2四半期)には過去最高を記録し、不動産業界の低迷で打撃を受ける国内市場を下支えしている。

  ホライゾン・インサイツの鉄鋼アナリスト、シエ・ジンシャン氏は「国内供給を抑制する強制的な減産が導入されない限り、中国は価格競争力が強いためビレット(半製品)の輸出は今後も続く見込みだ」と分析している。

  中国の鉄鋼業者は貿易障壁の中で新たな市場を見つけ出している。例えば熱延コイルはベトナムや韓国など複数の主要輸出先から反ダンピング調査を受け、今年7月までの輸出量が約13%減少した。

  中国国内の鉄鋼業界からは半製品輸出の抑制を求める声が出ている。中国鋼鉄工業協会は7月、海外で加工されると国内の加工能力が無駄になり、鉄鉱石価格の高止まりにもつながるとして輸出規制を提案している。

  半製品鋼材の今年の輸入量はインドネシアが最多の114万トン、フィリピンが100万トン弱で続き、以下はトルコ、イタリア、サウジアラビアの順となっている。

原題:China’s Exports of Semi-Finished Steel Surge by More Than 300%(抜粋)

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