共有

2025年8月13日 18:24

「ふるさとを描き遺す」 故・渡辺健二さんの作品展【徳島】■故・渡辺健二さんの作品展

椿泊の朝。

山の向こうから朝日が昇り、漁師たちは大漁を目指して沖へと向かいます。

徳島市のギャラリーで今、愛知県出身の医師で「ふるさとを描き遺す会」を立ち上げた画家でもある、故・渡辺健二さんの作品展が開かれています。

■「ふるさとを描き遺す会」設立

渡辺さんは1926年、愛知県生まれ。

徳島市の津田西町で渡辺医院を開業し、産婦人科医として働く一方、変わりゆく徳島の風景を描きとめようと「ふるさとを描き遺す会」を設立。

1994年に、すい臓がんでこの世を去るまで、絵筆を手離すことはありませんでした。

かつて、夏になると新町川上空を彩った「天神祭り」の花火。

徳島市商店街連盟主催で2004年まで開かれていましたが、安全管理などの観点から中止となりました。

当時は欠かせない、夏の風物詩でした。

雲がビュンビュン、流れていきます。

吉野川の向こう、左手に淡路島、右手には沼島が見えます。

津田山が、みかん色に暮れていきます。

山深い里の秋が、足早に過ぎていきます。

白魚はハゼ科で体調5センチほどの小魚ですが、毎年春先になりますと、産卵のため川を上ってきます。

このため地元の人たちが、2メートル四方の四つ手網を川底に敷き込み魚を追い込むという、昔ながらの漁法で白魚漁をしています。

渡辺さんの心も踊ります。

漁を終え、港に待つ家族のもとへ帰ってきました。

(渡辺健二)
「やっぱりふたつの目で、心の鏡で映していた物は、それなりの意味があるんであろうし」

■絵の裏側に書かれていたのは…

渡辺さんが描いた、この絵の裏側にこんな言葉が残されていました。

「錫杖の根っこと草鞋の底で踏み固められた懺悔の道」。

渡辺健二さん作品展「日本の郷の彩」は、8月17日まで徳島市南新町のギャラリーM&Mで開かれています。

最終更新日:2025年8月13日 19:38

Share.