夜間に川の中を進むウクライナ特殊部隊の兵士。APウクライナの戦争で、小型の爆発ドローンが主要な攻撃手段として存在感を増している。ウクライナの特殊部隊は、以前は砲撃への対処に重点を置いていたが、今はドローンから生き残るための訓練を行っている。あるアメリカ人教官は、隠れて、賢く動き、必要なら銃を使うことを兵士に教えていると語った。
ウクライナの特殊部隊は、以前は、ロシアの激しい砲撃から生存する訓練を集中して行っていた。だが今、彼らの関心は、戦場の主要な攻撃手段となっているドローンにシフトしている。

光ファイバー方式やAI駆動のドローンを打ち負かすのは難しい…ドローン戦争を根本から変える可能性も | Business Insider Japan
「状況は劇的に変化した」とウクライナ特殊作戦部隊第4レンジャーのアメリカ人教官はBusiness Insiderに語った。彼は安全上の理由から、身元をコールサインの「スクーター」としか明かしていない。
「我々が今目にする主な違いのひとつは、ドローンの普及だ」と彼は語った。
「2022年は砲撃が主だった。(ドローンは)以前よりはるかに多くなった」
ウクライナのレンジャー部隊は、より優れた隠蔽戦術と、最後の手段として防御用の武器でドローンを撃墜する方法について学んでいる。
長い間「戦場の王」と言われてきた砲撃は、ロシアの本格的なウクライナへの侵攻において、特に初期段階では中心的な役割を担い、両国は攻撃に牽引式大砲や多連装ロケット砲を使用した。
砲撃戦の規模は衛星画像で確認でき、戦場には数百ものクレーターが点在して、建物が瓦礫となっていた。
だが、弾薬の備蓄が逼迫し、戦いが機動戦中心から消耗戦へ移り、前線が比較的静穏化する中で、ドローンが戦場の主な脅威として浮上している。最近の概算でロシアとウクライナの死傷者の約70%はドローンによるものだとされている。
戦いの初期では、砲撃が戦場を支配していた。AP Photo/Felipe Dana
スクーターは、ドローンの増加は「砲弾不足」に起因すると話した。ロシアの砲弾の備蓄が減り、それを補うために小型FPVドローンに頼り始めているという。ウクライナも砲撃不足に陥り、代替手段としてドローンに目を向けている。
「2022年、我々は地形と構造物を利用して砲撃に対抗する訓練を行った」と、スクーターはウクライナ中央部の非公開の場所からのビデオチャットでBusiness Insiderに語った。
「これからは、人間が操作する徘徊型兵器に常に標的にされているという心構えで、人々を訓練しなければならない」
早く動け、だが急ぎすぎるな
FPVドローンは、敵の塹壕、人間、車両に対する精密な攻撃を行う安価な方法として登場した。ウクライナではこれらの兵器はいたるところにあり、小型カメラによって人間の操縦者は戦場をほぼ絶え間なく監視できる。
ロシアとウクライナはFPVドローンを光ファイバーケーブルで接続し、電子戦術に対する耐性をもたせ、ドローン対策を深刻化させてきた。
「訓練によって、我々のメンタルを完全に変えなければならない」と、スクーターは語った。
「FPVドローンにどう対応するか。それは砲撃に対処する方法ではない」
ウクライナ特殊部隊の隊員に最初に教えるのは、周囲に溶け込み、カモフラージュすることだという。つまり、光るものは塗装するか、取り除くか、テープで覆うかして、手や顔は塗料で覆う必要がある。
小型ドローンは、ウクライナで主要な攻撃手段になっている。Viacheslav Ratynskyi/REUTERS
兵士たちは、樹木や深い森を有利に利用して身を隠す方法や、車や発電機などの熱源を見つけて周囲に溶け込む方法も訓練されている。偵察ドローンを操縦するロシアの兵士は、画面上の2つの白い点の違いを見分けられないかもしれない。
スクーターは、狙撃兵や偵察部隊とほぼ同じ方法で、兵士の訓練を行っていると語った。
「早く動け、だが急ぎすぎるな」と彼は教えているという。
