ウクライナの支援国は戦後復興を議論するため、ローマに集まった。だが、ウクライナの首都キーウにロシアは大規模な空襲を続けており、戦後は遠のいてすらいるという現実を各国は突きつけられている。
ゼレンスキー大統領は10日、約400機のドローン(無人機)と弾道ミサイル1発を含むミサイル18発がキーウなどを襲い、2人が死亡、16人が負傷したとX(旧ツイッター)で明らかにした。この空襲は約10時間続いたとし、「ロシアによる明らかなテロのエスカレート」だとゼレンスキー氏は非難した。
ロシアは停戦協議を拒否した後、2夜連続でこのような容赦のない攻撃を仕掛けた。トランプ米大統領は今週、ロシアのプーチン大統領を「あまりにも多くの人を殺している」と非難し、ウクライナに兵器を追加供給する方針を示した。
10日にローマで開かれるウクライナ復興会議は今回で4回目となるが、終わりの見えない戦争のためウクライナの復興計画は進められないでいる。代わりに支援国は、ウクライナがロシアの侵攻を撃退し続けられるよう資金や兵器の調達手段を見直すことになる。

6月24日の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席した欧州首脳ら。左からスターマー英首相、メローニ・イタリア首相、ゼレンスキー・ウクライナ大統領、ルッテNATO事務総長、マクロン仏大統領、トゥスク・ポーランド首相、メルツ独首相
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ローマでの会合に出席するドイツのメルツ首相は9日、「外交手段は尽き果てた」とベルリンの議会で発言。ロシアは欧州の政治秩序を脅かす「犯罪的な体制」だと非難し、ウクライナへの支援を継続するため「何でもする」とメルツ氏は表明した。
欧州連合(EU)は1000億ユーロ(約17兆1000億円)に上るウクライナ向けの基金設立を検討しており、支援が長期にわたり続くことに備える構えを示している。事情に詳しい関係者によると、この基金はEUの次期7カ年予算案に盛り込まれる可能性がある。承認されれば、基金による支援は2028年からは始まる見通しだと、匿名を要請した関係者は語った。
ウクライナのシュミハリ首相は、戦争で疲弊した財政の苦境を強調。9日のオンライン会合では、外部の資金により埋める必要のある来年の財政不足は400億ドル余りに上るとの見方を示し、「厳しい年になる」と述べた。

ロシアの攻撃で被災した建物の鎮火作業を行うウクライナの消防士(10日、キーウ)
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ローマでの会議に、米国はウクライナ・ロシア担当のケロッグ特使が出席する。同特使は会議に合わせて開かれる、いわゆる有志連合の電話会議にも参加し、電話会議にはマクロン仏大統領がスターマー英首相とともに訪問先の英国から加わる見通しだ。
米共和党のスーン上院院内総務は9日、厳格な対ロシア制裁法案が月内にも採決されるだろうとの見方を示した。
一方、ルビオ米国務長官はロシアのラブロフ外相と10日にクアラルンプールで会談する予定。
原題:Ukraine Hit With Deadly Attack as Allies Meet on Recovery (1)(抜粋)
