公開日時 2025年05月15日 15:38更新日時 2025年05月15日 16:14

日本人移民迫害の歴史伝える ブラジル、史料館が特別展

 ブラジル日本移民史料館で開催されている第2次大戦期の移民迫害を伝える特別展=9日、サンパウロ(共同)

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共同通信

 【サンパウロ共同】ブラジル最大都市サンパウロのブラジル日本移民史料館が、第2次大戦期に「敵性外国人」とみなされ強制退去などの迫害に遭った日本人移民の歴史を伝える特別展を開催し、関心を集めている。戦後80年の今年は日本とブラジルの外交関係樹立130年でもある節目の年。関係者は日系人社会を築いた先人の苦労に目を向けてほしいと訴える。

 展示では、大戦で連合国側についたブラジルで日本語の使用が禁止されたことや、日本人を居住地サントスから強制退去させた「サントス事件」についてパネルなどで紹介。ブラジル政府は昨年7月、同事件を含む日本人に対する迫害を国として初めて謝罪した。

 史料館の平野オストン運営委員は「ブラジルで多くの日本人が苦労を重ねたことを知る良い機会。つらい時を経て移民社会は新たな時代をつくろうと団結し、今の日系人社会があるという歴史を知ってほしい」と話した。

 終戦直後、正確な情報が伝わらなかったブラジルの移民社会は、日本が戦争に勝ったとのデマを信じた「勝ち組」と敗戦を受け入れた「負け組」に分断された。勝ち組過激派が負け組を襲撃する事件が頻発、移民社会に暗い影を落とした。特別展では襲撃犯が身に着けていた日の丸なども見ることができる。

 6月上旬には秋篠宮家の次女佳子さまも史料館を訪問される予定。特別展は6月末まで。

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