15日はトルコ・アンタルヤで北大西洋条約機構(NATO)外相会合が開かれる。一方、イスタンブールで行われる予定のウクライナとロシアの協議では、事態打開への期待がしぼみつつある。
今週に入り、この2国の首脳会談実現へ機運が高まりつつあった。実現すれば、3年余り前にロシアがウクライナに対する全面侵攻を開始してから初めてになるはずだった。

ロシアのメジンスキー大統領補佐官
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ところが、プーチン大統領は14日遅く、イスタンブールで予定するウクライナとの会談には、メジンスキー大統領補佐官を団長とする比較的低位の代表団しか派遣しないと発表。この会談で戦争終結に向け具体的な動きが表れるとの見込みは大きく後退した。
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国営通信社RIAノーボスチによると、ロシア大統領府のペスコフ報道官は15日、プーチン氏がトルコでの協議に参加する可能性はゼロだと明言した。
ルビオ米国務長官はNATO外相会合に出席後、イスタンブールに向かい、ウクライナ・ロシア担当のケロッグ特使、中東担当のウィトコフ特使と合流する。プーチン氏の代表団発表前にウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシア側の出席者の顔ぶれを見て対応を決定すると述べていた。
米国とウクライナ、ロシアの当局者がそろって直接会談するのか、これまでのように時間をずらしてそれぞれ会談するのかは依然明らかでない。
ウクライナとロシアの協議を巡る不透明性は、NATO外相会合にも影を落としている。欧州首脳は先週末、ロシアに対して12日までに30日間の停戦に応じるよう最後通告を突きつけており、外相会合はウクライナを巡り一致した対応を打ち出す機会になる。
欧州の首脳らは、ロシアがウクライナへの攻撃を継続する場合には、協調した対ロ制裁を打ち出すことで米国の支持を得ていると述べていた。だが、トランプ米大統領は提案された停戦期限を公の場で支持していない。結局、期限を過ぎても双方ともに戦闘を停止しなかった。
NATOのルッテ事務総長は「ロシアが今回の和平協議に低いレベルの代表団しか派遣していないのは明らかだ」と、15日の会合が始まる前に記者団に指摘。「それでも、ロシアに協力する意思があるのなら、今後数週間で何らかの事態打開に至る可能性はあると、自分は依然として慎重ながら楽観している」と語った。

NATOのルッテ事務総長(15日、トルコ・アンタルヤ)
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メジンスキー氏は2022年2月の侵攻開始直後にイスタンブールで行われた和平協議でも、ロシアの代表団を率いた。だが、協議はロシアの要求に関する議定書草案を巡って非難合戦となり、決裂した。プーチン氏はロシア案をウクライナはほぼ受け入れたと後日主張したが、ウクライナは否定している。
元ロシア外相のコズイレフ氏は14日、メジンスキー氏を団長に指名したプーチン氏の決定は「米国政府に対する侮蔑を示唆している」との見解を示し、「トランプ氏がプーチン氏との会談を提案していることを知りながら、この決定をあえて下した」とX(旧ツイッター)に投稿した。
原題:Ukraine-Russia Breakthrough Hopes Fade as NATO Diplomats Meet(抜粋)
Kremlin Says Putin Won’t Take Part in Talks in Turkey: RIA(抜粋)
