ロシアがウクライナにミサイルとドローンで大規模な攻撃を仕掛け、少なくとも9人が死亡した。トランプ米大統領がロシア側に有利との批判もある和平案を受け入れるようウクライナに圧力を強める中で、首都キーウなどが今年最大級の空からの攻撃に襲われた。

  クリメンコ内相がソーシャルメディアのテレグラムで明らかにしたところによると、キーウのほか8州が攻撃にさらされた。攻撃はキーウに集中し、同市で70人余りが負傷した。

  このほかハルキウで2人、ザポリージャで2人が負傷。ドニプロペトロウシク州ペブロフラードで産業施設が損傷したが、負傷者はなかった。ジトーミル、フメリニツキー、ポルタワの各州などに攻撃があった。

Emergency services at the site of a Russian missile attack in Kyiv on April 24.

キーウのミサイル攻撃現場で救命活動を行う救急隊員(24日)

Photographer: Genya Savilov/AFP/Getty Images

  ウクライナのゼレンスキー大統領は南アフリカ共和国訪問を短縮して帰国すると発表。「残念ながら、破壊があった規模は甚大だ」とX(旧ツイッター)に投稿し、米国が提案した停戦にウクライナが合意してから44日が過ぎたと指摘した。「救助活動は継続中で、住宅建物のがれきの撤去作業が行われている」と続けた。

  ウクライナ空軍によると、23日深夜から24日未明にかけてロシアはさまざまな種類のミサイル70発とドローン145機をウクライナに対して発射した。同国は西側の支援国により提供された戦闘機のF16やミラージュなどで応戦し、48発のミサイルと64機のドローンを撃墜したという。

  ゼレンスキー大統領はウメロフ国防相に、支援国と防空について協議する連絡窓口の開設を指示した。ウクライナは弾道ミサイル迎撃能力の強化が必要だと、空軍のイフナト報道官は同国放送局に語った。

  ロシアが3年余り前にウクライナを全面侵攻して以来、大規模な空襲があった際には常にそうしているように、今回の攻撃でもポーランド空軍は戦闘機を緊急発進させた。

  攻撃のわずか数時間前、トランプ氏はゼレンスキー氏が和平合意の妨げになっていると再びやり玉に上げ、圧力を強めていた。ウクライナと欧州の支援国は、米国の和平案は欧州の安全保障を犠牲にする内容だとの懸念から、トランプ氏の拙速な動きを抑えようと努めている。

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  「ロシアは前日、ウクライナに東部4州から軍を撤退させろと法外な要求を突きつけてきた。それに加えて今回の残酷な攻撃は、ウクライナではなくロシアが平和への障害になっていることを浮き彫りにする」とウクライナのシビハ外相はXで指摘。「圧力がかけられるべきなのはロシアで、ウクライナではない」と主張した。

 

原題:Russian Missiles Hit Ukraine as Trump Presses Zelenskiy for Deal、Russia Attacks Ukraine as Trump Presses Zelenskiy for Deal (1)(抜粋)

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