ミャンマーで28日、約100年ぶりの大地震が起き、近隣のタイとベトナムでも大きな揺れが感じられた。当局によると、ミャンマーでは少なくとも144人が死亡、722人が負傷した。
バンコクのチャチャート知事によると、バンコクで30階建てのビルが倒壊し、3人の死亡を確認した。83人が閉じ込められ、12人が負傷しているという。ビルは建設中のもので、1人ががれきの下敷きになっている。また、エラワン緊急センターによると、建設用クレーンが倒壊した別の事故では1人が死亡した。
米地質調査所(USGS)によると、地震の規模はマグニチュード(M)7.7。震源はミャンマー中部サガインの北西16キロの地点で、深さは10キロだった。
ブルームバーグがまとめたUSGSのデータによると、バンコク時間午後1時21分頃に発生した地震は、世界的には2023年以降で最も強い地震だった。

ミャンマーのマンダレーで、地震により倒壊した建物(3月28日)
Source: AFP/Getty Images
ミャンマーの国家行政評議会は、中部マンダレー、首都ネピドーやその他複数地域で非常事態を宣言したと発表した。ミャンマー国軍のミンアウンフライン総司令官は、ミャンマー国営放送(MRTV)のビデオ演説で「救援活動の国際支援を要請し、東南アジア諸国連合(ASEAN)防災人道支援調整センターとインドからの支援の申し出を一部許可した」と述べた。

USGSによると、2回目のマグニチュード6.4の地震もあった。

地震で破損した道路(ミャンマー、3月28日)
Source: AFP/Getty Images
地震はバンコクでも強く感じられた。バンコクの商業地区パトゥムワン地区で家政婦として働くノイさん(60)は、人々が外に飛び出すのを見て地震だと気付き高架鉄道の橋の下に避難して揺れるビルを目撃した。「体が震えるほど怖かった」と話した。
チャチャート知事によると、大量輸送システムには現時点で被害は見つかっておらず、地下鉄は29日に運行を再開できる見込み。
現地の日系企業にも影響が出ている。
日産自動車は28日、タイにある工場での生産を一時停止した。建物や設備の損害については確認中という。ホンダはタイ中部のアユタヤにある工場を安全確認のために一時的に操業停止して点検を行った。稼働再開済みで生産への影響はないとしている。スズキの広報担当者によると、タイの工場に問題はなく従業員の安否などを確認している。ミャンマーのヤンゴン工場や震源地に近いマンダレーの販売店の被害状況なども確認中という。
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タイの証券取引所と先物取引所の取引は停止された。タイのペートンタン首相はバンコクを「緊急事態地域」に指定した。
地震発生を受け、ミャンマーが主要産出国である錫が一時約4%上昇した。USGSのデータを基にブルームバーグが算出したところによると、今回の地震はミャンマーにとって1900年代初頭以来の強い地震だった。
ベトナムの多くの地域でも揺れがはっきりと感じられたものの、政府によると地震による被害は発生しない見込み。それでも、ハノイでは数百人が揺れを感じて高層ビルから屋外へ避難した。
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原題:Strongest Myanmar Quake in a Century Rocks Thailand, Vietnam (4)、Myanmar Says 144 Killed in Earthquake, 722 Injured(抜粋)
(日系企業情報などを追加し更新します)
