ICT(情報通信技術)を活用し、一人暮らしのお年寄り向けに見守りサービスを提供する動きが広がってきた。今後、65歳以上の単身高齢者の増加が見込まれる一方、見守りを担う民生委員などの人材不足は深刻化している。識者からは「ICTなどを使った効率的な支援がますます求められる」との声が上がる。(山本光慶)

安心感「友得たり」
 今月上旬、福岡県大野城市内のアパート。一人暮らしの女性(83)方の居間に、見守り機器を友に見立てた一句が飾られていた。「薫風や 
八十路(やそじ)
ひとり身 友得たり」
 女性は昨年7月から市の見守り事業を利用している。人感センサーで24時間動きを感知できなければ、事前に配布されるキッズ携帯にコールセンターが連絡。電話に出なかった場合、警備会社のスタッフが駆けつける仕組みだ。 過去に胃腸炎で緊急入院したこともある女性。身内は近くにおらず、孤独死などへの不安を抱えており、「何かあればすぐ対応してくれるので、すごく安心感がある」とほほ笑んだ。 市は昨年度、見守りや緊急通報事業などを行う「あんしんサポート」(福岡市)に委託し、事業を始めた。一人暮らしの高齢者らが介護保険料に応じ、月500円以内で利用できる。今月21日時点の利用申請は500件に上る。コールセンターを通じて救急車が駆けつけた事例もあるという。 市すこやか長寿課の藤木大介係長は「高齢化で民生委員らの負担が増えている。24時間365日対応可能なICT機器は有事にも速やかに対応でき、人手を補ってくれる」と述べた。 1 2 3

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