国立ハンセン病療養所・菊池恵楓園(熊本県合志市)の絵画クラブ・金陽会の作品展「ハンセン病をこころで学ぶ」が、熊本市中央区本荘の熊本大付属図書館・医学系分館で開かれている。差別や偏見で帰れなかった故郷を描いた元患者らの油彩など24点を展示している。15日まで。(石原圭介)
金陽会の絵画を鑑賞する学生ら 金陽会は1953年に発足。当初は毎週金曜に活動する「金曜会」だったが、明るく活動が続けられるように「金陽会」となった。
「遠足」は、木下
今朝義(けさよし)
さん(2014年に死去)が82歳の時に描いた作品で、子どもたちが列を作って菜の花畑を歩いている油彩だ。木下さんは6歳で発病し、小学校に通えたのは1年足らず。その間もいじめに遭ったが、学校で経験した数少ない楽しい記憶を描いた。黄色や赤、水色などを使った明るい色調だ。
医学部では授業の一環で、1年生が作品を鑑賞。太田百合子さん(19)は「療養所の生活は想像することしかできないけど、私たち以上に外の風景を大切にしているように感じた。偏見はハンセン病に限った話ではない。患者さんの多様な側面を感じ取れるようになりたい」と話した。 医学系分館館長の福田孝一教授(解剖学)は「絵の背景には帰れない故郷など様々なものがある。背景を考えることが、学生たちが将来、患者さん一人一人に寄り添うきっかけになってほしい」と話している。 観覧は無料。12日は閉館。午前9時~午後6時。15日は午後1時まで。問い合わせは同館(096・373・5035)へ。
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