格闘技が好きで、6日はボクシングの井上尚弥選手の中継を見ていました。絶対に負けられない試合で、1回にダウンをしても、笑って落ち着いているように見えました。頂点を目指す自分にとって、勉強になるシーンでした。
「成功率50%」技披露の条件
振り返ると、5位に終わった東京五輪の時はガチガチ、優勝できた2022年の世界選手権は走る前に笑っているくらいリラックスしていました。良いパフォーマンスのためには、失敗も楽しむ余裕が必要です。TKO勝ちした井上選手の試合を見て、改めてメンタルの大切さを痛感しました。 間もなく、パリ五輪の出場権が懸かる五輪予選シリーズ(OQS)の第1戦(中国・上海)が始まります。OQSで出場権を得られるのは6人ですが、そこを外れても22年世界選手権の結果から、別の出場枠が回ってくる可能性が高い状況です。これが、心にゆとりをもたらしてくれています。 出場枠を取るライディングではなく、「優勝を狙って、駄目なら下位でも」という思い切った走りができます。良い結果でも、課題が見つかっても、次につながります。早く試したい気持ちが強いですね。 海外勢で、東京五輪金のローガン・マーティン選手(豪)、五輪が開催されるフランスのアントニー・ジャンジャン選手は、安定度が高いです。同年代の若手では、昨年の世界王者で22歳のキーラン・ライリー選手(英)、21歳のマーカス・クリストファー選手(米)が実力者。自分も含めたこの3人は「0か100か。はまった時にすごいタイプ」かもしれません。 東京五輪の頃と比べて、全体のレベルは格段に上がっています。ただ、それは自分自身も同じ。東京の時は左足かかとを骨折して、本番3か月前もリハビリをしていましたが、今回はトレーニングを積めています。気持ちの持っていき方も、五輪用の技も、じっくり準備しています。 なかむら・りむ 京都市出身。BMXフリースタイル・パークの日本第一人者。2019年のXゲームズで準優勝し、東京五輪は5位。22年世界選手権で日本人初の優勝を飾った。
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