長引く物価高が個人消費に影を落としている。総務省が10日発表した2023年度の家計調査は、1世帯(2人以上)あたりの月平均の消費支出が29万4116円となり、物価変動の影響を除いた実質で前年度比3・2%減少した。前年を下回るのは3年ぶりで、比較可能な01年度以降では、消費税率が引き上げられた14年度(5・1%減)、コロナ禍の20年度(4・9%減)に次ぐ下げ幅だった。
コロナ禍前の19年度との比較では、実質5・8%減だった。23年度は消費支出を構成する10項目すべてで前年度を下回った。「食料」は1・9%、住宅設備の修繕など「住居」は6・9%、「光熱・水道」が3・7%、冷暖房や家具など「家具・家事用品」が5・9%、それぞれ減少した。
ロシアのウクライナ侵略をきっかけとした資源高や、円安が要因となった相次ぐ値上げで、消費者の節約志向が高まったとみられ、味の素の藤江太郎社長は「生活防衛の意識から、(松・竹・梅の)『梅』の支持が高まっている」と話す。
総務省 コロナ禍を経て生活様式も変化したとみられ、葬儀や結婚式の簡素化で理美容や交際費など「その他の消費支出」も7・3%減だった。 一方、足元では緩やかながら消費は回復傾向にある。3月の消費支出は31万8713円で、前年同月比で実質1・2%減だった。マイナスは13か月連続だが、減少幅は市場予測よりも小さかった。 外食(8・7%増)や自動車購入(44・5%増)、ガソリン(3・8%増)など、外出に関する支出が増えており、前年よりも休日が2日多かった影響もあるとみられる。食料は、うるう年で例年より1日多かった前月(2月)を除くと、22年9月以来、18か月ぶりにプラスとなった。
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