野生化して農作物などに被害をもたらしているアライグマ(県提供)野生化して農作物などに被害をもたらしているアライグマ(県提供) 「特定外来生物」のアライグマによる農産物などへの被害が増えていることを受け、県は外来生物法に基づく防除実施計画を策定した。県内の38市町村が参加し、箱わなによる捕獲を進める。わな猟免許を持たない人でも講習会の受講などで捕獲が可能になり、県は重点的にアライグマの防除に取り組む。(手嶋由梨)

 北米大陸原産のアライグマは主にペットとして輸入され、野生化が進んでいる。繁殖能力が高く、目立った天敵もいないため一気に頭数が増えており、県内での捕獲数は2014年度の329頭から、22年度は3183頭と約10倍に。雑食で果物や野菜を好み、同年度の農産物の被害額は2548万円に上った。 防除実施計画は3月下旬に公示された。県はこれに先立ち、1~2月に県内8か所で講習会を開催。わな猟免許を持たない農家や市町村職員ら約400人が参加し、アライグマの習性や特徴、箱わなの設置方法を学んだ。捕獲の担い手を確保するため、講習会は24年度も実施する予定という。 今後、県がアライグマ専用の箱わな200個を市町村に貸与する。また、市町村が捕獲したアライグマは県が殺処分を行う。 県自然環境課の担当者は「家屋や庭への侵入のほか、捕食による生態系への被害も懸念されている。市町村と連携し、捕獲体制を確立したい」と話している。

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