環境省は12日、2022年度の温暖化ガス排出量が11億3500万トンで過去最低だったと発表した。21年度比では2.5%減少した。工場などの産業部門やサービス部門で二酸化炭素(CO2)の排出量が減少したことが寄与した。

伊藤信太郎環境相は閣議後の記者会見で、30年度の排出量を13年度比で46%減らす政府目標に向けて「順調な減少傾向だ」と語った。

部門別では、工場などの産業部門では21年度比5.3%減となり、商業やサービスなどの部門でも4.2%減った。鉄鋼業の生産量が減少し、エネルギー消費量が減った。

運輸部門は3.9%増えた。新型コロナウイルスからの社会経済活動の回復による旅客輸送の増加が影響した。

CO2排出量の4割は、発電や製油のエネルギー転換部門が占める。電源構成の割合は再生可能エネルギーが21年度から1.4ポイント増加した一方、原子力は1.3ポイント減少した。石炭と天然ガス、石油の火力の合計は72.8%でほぼ横ばいだった。

環境省は海の藻や海草がCO2を吸収した量が22年度で35万トンだったとも発表した。海洋生物などが取り込み、その下の土壌に蓄積される炭素を「ブルーカーボン」と呼ぶ。海藻による算定実績のある国はまだ存在しておらず、世界初の試みだ。

沿岸面積の大きい日本がブルーカーボンをけん引する意義は大きく、世界的な潮流につながるかが期待される。

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