JA全農あきたは28日、県内の組合長を集めた非公開の会議を開き、コメの概算金を決めました。
概算金は非公表とされましたが、秋田放送の取材ではあきたこまちが60キロあたり1万8,300円で、去年より大幅に下落したことがわかりました。
農家に前払いするJAの概算金を決める会議は非公開で行われ、決定された概算金も非公表とされました。
秋田放送が関係者に取材した結果、概算金はあきたこまちの一等米で60キロあたり1万8,300円でした。
去年の当初の額に比べ1万円安く、大幅な下落となりました。
大幅な下落の背景にあるのが在庫のだぶつきです。
民間在庫は6月末時点で過去最大の243万トンにまで膨らんでいます。
適正水準とされる180万から200万トンを大幅に上回っていて、店頭価格は下落が続いています。
今年の概算金について生産者は。
農家
「1万8,000円、2万円切ったんだ」「来年の営農ちゃんと計画たてられるような米価になればいいが、上がり下がり 変動が過ぎる」
農家
「経費かかって赤字だ」
農家
「いや、経営成り立たないんじゃないの」
生産者にとっては厳しい金額が示されましたが、会議に出席したあるJAの組合長は今年の概算金について「頑張った数字ではないか」と評価しています。
一方、専門誌・米穀新聞の元記者でコメの流通に詳しいジャーナリストの熊野孝文さんは「JAが示した概算金は現実にコメが売り買いされている市場と大きな乖離がある」と指摘します。
ジャーナリスト 熊野孝文さん
「これは全農の建値(希望価格)ですよね」「でも実際の市場は秋田のあきたこまちは1万4,000円台で、そういう安い値段で出てきているわけですよ」「だからマーケットに向き合った概算金でない」「その値段(概算金+経費)で(市場に)売れる値段ではない」
熊野さんは「かつてのようにJAの概算金に価格を形成する力は、もはや存在していない」「マーケットに向き合い、消費者の行動をしっかりと認識すべきだ」と強調します。
熊野孝文さん
「実際に(都内の)スーパーでおにぎり1個80円台で売り始めた所もありますからね。安くすれば売れるんですよ。これから(コメの)安売り競争が始まってですね、店頭精米の基準は5キロ1,980円になると思いますよ、 基準が」「令和のコメ騒動で何を学んだかといったら高くしたらコメが売れないということでしょ」「米を高くしたいっていう気持ち はわかるんですけど、高くすれば売れなくなってまた売れなくなるから。生産調整を強化してまた高くするなんてコメがなくなりますよこれ」
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今年の概算金についてある農業法人の経営者は、概算金よりも市場価格の方が安いことから「最終的な清算で生産者は差額を返金する可能性が出てくるのではないか」と不安を口にしています。
生産者からは市場にあふれたコメを減らすために、備蓄米の買い戻しを求める声が高まっています。
鈴木農林水産大臣は来月中に15万トン程度の政府備蓄米を買い戻す方針を明らかにしています。
来週にも公表される見通しのコメの作柄や、その後開かれる有識者会議の議論も踏まえて、買い戻しの時期や量を判断する考えです。
※8月28日午後6時15分のABS news every.でお伝えします
