(スタジオ)
(コメンテーター news zero メインキャスター 藤井 貴彦 氏)
さあ、ここからは藤井貴彦の「静岡目線」です。この映像をたくさんご覧になったと思いますけれども、先週の金曜日ですか、これ東京の小学校なんですが、火災が起きました。小学校から火災が起きるというのは…この映像を見ただけで親御さんたちは本当に心配になると思いますが、実は煙が出ているところに「ひさし」が目の前にあるんですけど、そこに子どもたちがうまく避難をしてくれたということです。本当に大変な状況だったんですけれども、ある合言葉が子どもたちを救ったというんです。ご覧ください。
(VTR)
先週6月19日・金曜日、東京・北区の小学校で起きた火事。
4階の音楽準備室から火が出ました。
音楽準備室からはこれまでに、ストーブやサーキュレーターの残骸が見つかっているほか、燃えた衣類とみられるものも確認されたということです。
隣の音楽室で授業を受けていた5年生の児童24人らが一時、取り残されました。
煙の奥には救助を待つ児童たちの姿が…。
(撮影者)
「子ども下ろし始めた。よかった」
当時の音楽室の様子について救助された児童は。
(音楽室から避難 小学5年生)
「火を間近で見たが、本当に死ぬのかなっていうくらい危険な状態で怖かった。泣き叫んでいたり私たちどうなっちゃうのみたいな感じだった」
この火事で11人がけが。このうち教員1人と児童1人が骨折しました。
これは、児童と保護者の証言をもとに再現した音楽準備室と音楽室の室内。
火元となったのは音楽準備室。部屋の隅にはシンバル、トランペットなどの楽器が置かれ、反対側には金管楽器のケースが並べられ、窓にはカーテンがかけられていたといいます。
そして、隣の音楽室は入り口側にホワイトボード、その横にピアノ。教室の奥には木琴などの打楽器が置かれ、児童らはそれをかいくぐって窓から避難したのです。
この時の様子を、児童らの証言と警視庁への取材から再現しました。
午前11時ごろ。音楽の授業を受けていた5年生の児童24人。
そのとき、室内に焦げたような臭いが。
音楽の教員が廊下を確認するも異常は見つからず…しかし隣りの音楽準備室につながる扉を開けると・・・中から煙が。すると。
(音楽室から避難 小学5年生)
「火災報知機みたいなのが鳴っていて。ジジジーみたいなすごい大きい音で」
(音楽室から避難 小学5年生)
「最初はすぐおさまるだろうと思って、結構みんな落ち着いてたけど、全然止まらなくて。みんなおびえて結構泣き始めちゃった子もいた」
火災報知機の音を聞いた担任の男性教員がかけつけ、そして…。
(男性教員)
『窓開けて』
担任の指示で児童らは教室の窓を開け…。
(男性教員)
『みんなしゃがんで』
(児童)
『しゃがんで』
子ども同士も声を掛け合い、しゃがんでハンカチを口に当てたといいます。
担任は消火器で火を消そうとしましたが勢いは収まりません。
廊下を確認すると、階段には防火シャッターが降りていて、すでに煙が充満。
音楽室に戻り、地上に滑り降りる避難器具「救助袋」を使おうとしたものの、煙が濃くなり始めたため…
(男性教員)
『窓から出るよ』
窓からの避難を決断しました。
まず担任がひさしの上に降り…。
(男性教員)
『1人ずつね』
児童を1人ずつ抱きかかえて避難させたといいます。
(音楽室から避難 小学5年生)
「担任の先生はですね。必死に生徒を守るために叫びながら避難を行っていました」
(音楽室から避難 小学5年生)
「(ひさしは)結構狭かったから…。怖かった」
お互いに励まし合っていたといいます。
(音楽室から避難 小学5年生)
「僕たちって大丈夫なのかなって。大丈夫だと思うよって話してた」
今回、緊迫した状況でも児童らが冷静に避難できたわけとは?それについて校長は…。
(滝野川第三小学校 高草木 政浩 校長)
「命の学習ということで、毎月の避難訓練に力を入れて取り組んでいる」「『お・か・し・も』という約束を毎回確認してますが、おさない、かけない、しゃべらない、もどらないというところは徹底できていたと思う」
(スタジオ解説)
(コメンテーター news zero メインキャスター 藤井 貴彦 氏)
もちろん合言葉は大切だったと思いますが…津川さん、よく子どもたちが頑張って避難しましたよね。
(レギュラーコメンテーター 津川 祥吾 氏)
本当に、こうやって聞くと、間一髪だったんだって…よく分かりますね。
(コメンテーター news zero メインキャスター 藤井 貴彦 氏)
かなり…火災の煙というのは吸ってしまうと呼吸が困難になってしまうところもありますので、冷静にハンカチを口に当てていたのは正しい行動だったと思います。そして、こういった火事に遭った小学校が、避難で確認していた約束…。校長先生が言っていましたけれども…。「お・か・し・も」これ…「お」は「おさない」。みんなでおさない。「か」かけない。「走らない」という意味ですね。「し」は「しゃべらない」、そして「戻らない」というこの言葉を、みんなで本当に訓練をしながら定着させていたということなんです。澤井さんは、こういった合言葉は学校で習いました?
(澤井 志帆 アナウンサー)
習いましたが…、私は「かけない」の部分が「走らない」で…。「お・は・し・も」って習いました。
(コメンテーター news zero メインキャスター 藤井 貴彦 氏)
今切り替えましたけれども…地域によってね、「お・は・し・も」と言うそうですが、津川さん…私たちはこれ知らないです。
(レギュラーコメンテーター 津川 祥吾 氏)
なんかあの…「おさない」「かけない」「しゃべらない」みたいなのは言ったような気がしますが…、たぶん「もどらない」というのは後でできたのですよね?
(コメンテーター news zero メインキャスター 藤井 貴彦 氏)
そうですよね。これ実は阪神大震災の時に加えられたということなんですけれども、地域差があるみたいでこちらちょっとご覧いただきましょうか…。
都道府県別避難の合言葉で、「おはしも派」「おはし派」「おかしも派」ということで。北海道は赤い「おはしも派」ですね。そして関東のあたりは「おかしも派」。静岡は「おはし(派)」ということだったということですね。ですから関西はね「おはしも(派)」ですね。
(澤井 志帆 アナウンサー)
兵庫県出身なんです。
(コメンテーター news zero メインキャスター 藤井 貴彦 氏)
ということで、場所によって違うんだということで。実はね、これ映像にはないんですけど、「おかしも」の後に「ち」が付くところもあるんですって。「ち」は「ちかづかない」。また新たに「揺れ」があるかもしれないから…。建物が壊れそうなところについては「近づかない」。「お・か・し・も・ち」という地域もある…ということなんです。この合言葉は有効だったかどうかを調べたデータがあるんですけども、こちら見ていただきましょうか。
合言葉…防災に有効だったというのが81.4%。非常時に思い返すという人が58.9%だということです。一番大切なのは、この合言葉が定着して、今回のようにちゃんと行動に移せることが一番大切なことだと思います。ですから子どもたちもそうですけども、先生たちも冷静に避難を呼びかけて、それを子どもたちが受け取ったというのが、今回、全員の無事につながったのではないでしょうか。
最後に一言お伝えしたいこと。「アクシデントに強い人」になってください。これはね、子どもたちに向けてのメッセージでもあるんですけれども、アクシデントに強い子どもたちを、ぜひ、育てるという目線を持っていただきたいと思います。先生たちも、普段からの訓練をしているということもありますけれども、ご家庭でも、ぜひ、「こういうことがあったら、こういう行動をとるんだよ」という目線を子どもたちにあげてください。「静岡目線」でした。
