国際自動車連盟(FIA)は、今週末の2026年F1第8戦オーストリアGPに先立ち、「ヒートハザード」を宣言した。今季初の適用となる。

71周で争われる日曜の決勝は、現地時間午後3時にスタートする。現時点では、スタート時刻の現地気温は33℃に達すると予報されている。

ヒートハザードは、スプリントまたは決勝レースの時間帯に気温指数が31℃を超えると予報された場合に適用される。

予報では、土曜のフリー走行3回目(FP3)と予選で32℃、日曜の決勝スタート時に33℃が見込まれている。背景にあるのは、欧州全土を覆う異例の熱波だ。

オーストリアを含む多くの国が6月として記録的な高温を観測しており、特にフランスでは44℃を超える猛烈な暑さを記録。少なくとも40人以上が亡くなっている。

循環チューブを備えた冷却ベストを着用するシャルル・ルクレール(フェラーリ)、2025年F1シンガポールGPCourtesy Of Ferrari S.p.A.

循環チューブを備えた冷却ベストを着用するシャルル・ルクレール(フェラーリ)、2025年F1シンガポールGP

ヒートハザードが宣言されると、ドライバーは冷却ベストを着用するか否かを選択する。これはグリコールなどの冷却された液体を、レーシングスーツの下に着る耐火性ベストに張り巡らせたチューブに流し、体温の上昇を抑える仕組みだ。

着用しない場合は競争上の優位が生じないよう、コックピット内に0.5kgのバラストを搭載する必要がある。

一部のドライバーは、冷却ベストの使用を避けてきた。装着時の不快感に加え、レース終了前に冷却能力が失われてしまう問題があったためだ。

暑さがドライバーに与える負荷は小さくない。F1マシンのコックピット内の温度は40℃を超えることがあるうえ、ドライバーはバラクラバ帽とヘルメットに加えて何層もの耐火素材を身につけており、体温の過度な上昇は深刻な懸念となる。

ヒートハザード規定は昨年導入された。猛烈な暑さに見舞われた2023年のカタールGPで、複数のドライバーが熱中症の症状を訴え、医療的な処置を必要とする事態となったことが直接的なきっかけで、昨年のシンガポールGPとアメリカGPで初めて適用された。

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