1年を切ったフランス大統領選を前に、極右「国民連合(RN)」の勢いが強まる一方、中道左派・左派陣営は、候補乱立という長年の課題に再び直面している

2026年05月26日(火)18時31分

本誌米国版編集部

フランスの中道左派は2027年大統領選を前に、お決まりの問題に直面している。同じ支持層を奪い合う候補者が多すぎるのだ。支持率でマリーヌ・ルペンとその極右政党「国民連合(RN)」が大幅にリードするなか、対抗勢力が分裂する影響は大きい。

仏大統領選の投票は2回制。「まず上位2位までに食い込んで決選投票へ進むことが肝心だ」と、フランス政治に詳しい米スタンフォード大学のセシル・アルデュイ教授は本誌に語った。

「中道左派とか、左派とか、同じ支持層を狙う候補者が多いほど、反対側の陣営の統一候補が決選投票に進む可能性は高くなる」

 

ルペンは11年からRNを率いてきた。党名を「国民戦線」から変更して党のイメージ刷新を図った。党内から一部の過激派を排除し、国民の購買力向上を訴えることで政界での党の主流化を推進。その一方で移民問題では今も強硬姿勢を貫いている。

ルペンは昨年、欧州議会からの公金不正流用で有罪判決を受け、被選挙権を5年間停止された。7月に判断が出る控訴審で勝利しなければ、代わりにジョルダン・バルデラRN党首が有力候補だと、ルペン自身が示唆している。

急進左派では「不服従のフランス」を率いるジャンリュック・メランションが再び存在感を強めている。彼は17年と22年の大統領選では僅差で決選投票進出を逃した。より穏健な路線の欧州議会議員ラファエル・グリュックスマンも左派候補の1人だ。

ほかに社会党、緑の党、共産党も候補擁立を模索しているが、単一候補に一本化する努力は停滞している。

アルデュイに言わせると、この状況は極右にとって有利というより、左派の勝機をそぐことになる。現職のマクロン大統領は憲法の3選禁止規定によって出馬できない。左派が結束できるか否かが、大統領選で左派候補が決選投票に進めるかを左右するカギになりそうだ。

 

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