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2026年5月10日
<東日本大震災15年>福島再生の歩み 共に
廃炉作業や処理水の風評被害対策
国は最後まで責任持て
第1原発 竹谷代表、西田幹事長ら視察
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から15年が経過する中、公明党は、被災地に何度も足を運び、住民に寄り添いながら、復興・再生に向けた具体策を政府に申し入れてきた。竹谷とし子代表は9日、福島県入りし、原子力災害からの風化にあらがい、さらなる復興加速化を政府に働き掛けるため、同原発(同県大熊町、双葉町)の廃炉作業の進捗状況を確認した。西田実仁幹事長、党東日本大震災復興加速化本部(本部長=三浦信祐参院議員)のメンバーらが同行した。
原子炉建屋を見渡せる高台で廃炉に向けた取り組みを調査する竹谷代表(正面左から2人目)ら=9日 東京電力福島第1原発
一行は、福島第1原発構内の高台から1~4号機の原子炉建屋を視察し、東京電力ホールディングスの小野明執行役副社長らから説明を受けた。
小野副社長らは、使用済み燃料プールからの燃料取り出しが残る1、2号機での作業準備を進めているとした上で、今年1月には放射性物質が付着したダストの飛散防止を大幅に強化する大型カバーを1号機の原子炉建屋に設置したと報告。今後、がれき撤去などの本格的な作業を進め、2028年度までに「燃料取り出しを開始する」と強調した。
最難関の作業となる溶け落ちた核燃料などが固まった「燃料デブリ」の取り出しを巡っては、昨年4月に2号機から2回目の試験的取り出しに成功したと説明。今年4月には、遠隔で燃料デブリを取り出すロボットアームを構内に搬入したとして「今年の夏ごろには作業に着手できる見込みだ。安全第一で、引き続き作業を進めていきたい」と話した。
福島第1原発の処理水の海洋放出については、これまでに19回の放出が完了しており「モニタリング結果を見ても、異常はなく、安全な放出ができている」と説明。4月時点で、処理水放出に伴って使用しなくなったタンク17基を解体し、解体によって空いた区画には燃料デブリ取り出し作業の関連施設などを設置予定とした。出席議員からは、継続的な処理水の放出に向けた、施設の耐久性向上などを巡って意見が上がった。
視察を終えた竹谷代表は、原発処理水の風評被害対策や廃炉に向け、東電に真摯な対応を求めるとともに「国が最後まで責任を持つべきだ」と力説。また、原発事故に伴う除染作業で生じた「除去土壌」の県外最終処分に向けた理解醸成の必要性に触れながら、さらなる復興加速化を国に提言するなど強力に働き掛け、廃炉作業の本格化を全力で後押しする考えを示した。
双葉町の特定帰還居住区域を調査
特定帰還居住区域の石熊地区を視察する竹谷代表(前列左から2人目)ら=同 福島・双葉町
公明党の竹谷とし子代表らは同日、福島県双葉町で、東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域のうち、特定復興再生拠点区域(復興拠点)外の一部地域に設けられた「特定帰還居住区域」の石熊地区を視察した。
同地区では、伊沢史朗町長の案内で除染や解体工事が手つかずの家屋や、荒廃した農地を見て回った。
特定帰還居住区域では2020年代に希望する全住民の帰還と生活再建をめざし国費で除染やインフラ整備を優先的に進めていく。これまで町内では15地区、約690ヘクタールが国に認定されている。伊沢町長は、復興拠点の避難指示解除から3年が経過したものの、依然として約85%が帰還困難区域にあり、復興は緒に就いたばかりだと指摘。「町民からは、生活基盤が失われ、将来が見通せないうちは戻れないといった不安の声が上がっている。一日も早い帰還に向けた環境整備の加速を」と強く求めた。
営農再開へ除染進めて
加えて、営農再開ができた農地は、原発事故前の約1%にとどまると説明。ため池や水路の復旧が進まず、農業用水が十分に得られないなどの理由を挙げ「営農再開には特定帰還居住区域のみならず広域で除染が必要だ。そのための支援をお願いしたい」と訴えた。
この後、一行は富岡町のワイン醸造所「とみおかワイナリー」で遠藤秀文社長と懇談。山本育男町長と復興の展望を巡り意見交換した。