ウクライナ製のドローン・ミサイル「ペクロ」の展示会を視察するゼレンスキー大統領=2024年12月(写真:ロイター/アフロ)

[ロンドン発]「イラン戦争は予想外の形でウクライナを強化した」――英BBC放送のカティア・アドラー欧州担当編集者は5月3日付特集でこう報告した。ウクライナはイランのミサイル・ドローン(無人機)攻撃を受ける湾岸諸国と専門知識と技術を共有する協定を結んだ。

迎撃ミサイルよりも格段に安価なドローン

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は今年3月、湾岸諸国を訪れ、戦場で培われたウクライナのドローン戦における軍事的知見の価値をアピール。サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、カタールの3カ国と歴史的なドローン・ミサイル防衛協定に至った。

 ウクライナは翌4月、欧州でも2つの大規模な防衛協力協定を成立させた。ウクライナ製ドローンをノルウェー国内で共同生産する合意に達し、ドイツとも「さまざまな種類のドローン、ミサイル、ソフトウェア、最新の防衛システム」を含む47億ドル相当の協定を結んだ。

 イラン製自爆型ドローン「シャヘド136」1機の価格は8万~13万ドルだが、ウクライナ製迎撃ドローンでは2000~1万ドルで迎撃可能。湾岸諸国はパトリオットやTHAAD(終末高高度防衛)の迎撃ミサイルを使用してきたが、パトリオットミサイル1発で400万ドル近い。

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