トヨタ・ランドクルーザーを買い集めるトーマス・オーブリー・フレッチャー氏だが、普段の足は最初に手に入れた100系だ。「走りが格段にイイんです」。と理由を話す。
サスペンションは前が独立懸架式で、ステアリングはラック&ピニオン式。4.2Lの直列6気筒ディーゼルターボは、204psと逞しい。V8エンジン版も存在し、英国では「アマゾン」のサブネームで親しまれてきた。
トヨタ・ランドクルーザー・アマゾン(HDJ100/1998~2007年/英国仕様) マックス・エドレストン(Max Edleston)
丸みを帯びたスタイリングは、80系からの正常進化だろう。インテリアは現代性を強め、インフォテインメント用モニターがダッシュボード中央に据えられる。物理スイッチは、乗用車ライクにデザインされている。
4速ATだから、運転の楽しさでは他のランドクルーザーに届かないかもしれないが、乗り心地の良さは歴然。重厚な防音材の効果で静寂性も優れ、走行時の洗練度は高い。
フレッチャーが抱くトヨタのオフローダー愛は、ランドクルーザーだけに留まらない。悪路も走れるピックアップトラック、ハイラックスにも情熱は向けられた。他を圧倒する耐久性を理由に、予算規模の小さい国では軍用車に登用されるほど。
初代の登場は1968年で、トヨタ・ライトスタウトの後継モデル。ランドクルーザーより価格や維持費を抑えられ、荷台が生む実用性の高さから、世界中で重宝されてきた。
トヨタ・ハイラックス・レイダー(4代目/1984〜1997年/南アフリカ仕様) マックス・エドレストン(Max Edleston)
フレッチャーのお気に入りは、ハイラックス・サーフ。当初は荷台部分へFRP製キャノピーが被せられ、リアウインドウを開くと長いサーフボードを積めることから、その名が与えられた。北米では4ランナーと呼ばれつつ、ワゴンボディへ進化したが。
「サーフボードを積んだ事はありませんが、とにかく良いクルマです。先日、家族でハイラックス・サーフに乗ってロンドンへ向かったんですが、渋滞の高速道路でも快適でした。非常に使えますよ」
1997年までケープタウンで生産された「レイダー」
ダブルキャブの南アフリカ仕様、ハイラックス・レイダーも、筆者の目には魅力的に映る。軽いボディにショートレシオのトランスミッションで、驚くほどスポーティ。2.2L 4気筒エンジンでも、彼のコレクションの中で、最も加速は鋭いだろう。
お決まりのリフトアップ・カスタムで、姿勢制御は緩い。ステアリングの正確性も今ひとつだが、カーブが続く農道を小気味よく急げる。乗り心地は、褒められないけれど。
トヨタ・ハイラックス・レイダー(4代目/1984〜1997年/南アフリカ仕様) マックス・エドレストン(Max Edleston)
当初は英国内でクルマを探していたフレッチャーだが、最近はニュージーランドやアイルランド、中東、南アフリカにも範囲を広げた。そのおかげで、1997年までケープタウンで生産されていた、珍しい「レイダー」も捜索網へ引っかかることになった。
ポルシェ911が愛される理由と同じ?
画像 1人の英国人がコレクションするランドクルーザー 現行の250と300、ハイラックスも 全154枚
