1970s-style stagflation:

1970年代型スタグフレーション

高関税に続いてイラン戦争、強烈なインフレと、深刻な不況が共存する展開か

 2月末に始まったイラン戦争をきっかけに、世界中が1970年代型スタグフレーション(1970s-style stagflation)の脅威におびえ始めている。


 インフレと景気後退の共存がスタグフレーションだ。ノーベル経済学賞受賞の米経済学者ジョセフ・スティグリッツ氏は米ポッドキャスト番組「マネタリー・マターズ」に出演し、米国経済について次の見方を示した。


 We are facing a risk of stagflation with prices going up first because of the tariffs and now because of the war while we are already having slow growth.(関税が発動されたのに続いて戦争が勃発したことで、物価上昇圧力がますます高まっている。一方で、成長はすでに鈍化。われわれはスタグフレーションのリスクにさらされている。)


 関税とは昨年に米トランプ政権が導入した高関税のことであり、戦争とは米国とイスラエルがイランに対して仕掛けた軍事攻撃のことだ。


 スティグリッツ氏によれば、高関税とイラン戦争のダブルパンチによって、(1)原油高(2)食品高(3)景気後退(4)大混乱――が発生する。米経済通信社ダウ・ジョーンズ通信の表現を借りれば、「経済黙示録の4騎士(four horsemen of economic apocalypse)」の出現だ。