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2025.10.21 14:47

塚本直樹、田中好伸(編集部)

 オーストラリアで現地時間10月18日、中国のロケットの一部と見られる物体が落下しているのが発見された。

 西オーストラリア州ニューマンの東約30kmの人里離れた産業道路の近くで、鉱山作業員が煙を上げる謎の板状の物体を発見した。初期の調査では、これが炭素繊維でできており、おそらくロケットの一部であることが示唆されている。

 地元警察の西オーストラリア州警察は、オーストラリア運輸安全局(ATSB)と協議して、航空機に由来するものではないことを確認。オーストラリア宇宙庁(ASA)にも連絡。宇宙ゴミ(スペースデブリ)と判断された。

 オランダのデルフト工科大学航空宇宙工学部で講師を務めているMarco Langbroek氏は、この物体は「複合材被覆圧力容器(Composite-Overwrapped Pressure Vessel:COPV)」の可能性があるとブログに投稿した。COPVはロケット内部で高圧のガスや液体を保持するもので、地球の大気圏再突入後も残存する可能性がある。

 Langbroek氏は、デブリの有力な発生源の候補として、10月18日に地球に落下した中国の小型固体燃料ロケット「捷龍3号」(Jielong 3、Smart Dragon 3:SD-3)の第2段(上段)を挙げた。「写真が示唆するその大きなサイズを考えると、実際には上段そのものである可能性もある」と同氏は述べている。

 ASAは「その起源を特定するためのさらなる技術的分析」を進めると説明している。

 捷竜3号は中国長征火箭(China Rocket)が開発する小型固体燃料ロケット。China Rocketは国営企業の中国運載火箭技術研究院(CALT)の子会社(CALTは、国有企業である中国航天科技集団=CASCの子会社)。捷竜3号の性能は、高度500kmの太陽同期軌道(SSO)に最大1500kgの貨物(ペイロード)を打ち上げられるとみられている。

(出典:西オーストラリア州警察Facebook動画)(出典:西オーストラリア州警察Facebook動画)

関連情報
西オーストラリア州警察Facebook動画
Langbroek氏ブログ「SatTrackCam Leiden (b)log」
Space.com

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