新たな台風のたまご発生 10月台風の脅威 上陸はすべて”強い”勢力 動向に注意を
公開:2025年10月13日15:20

伊豆諸島に暴風や大雨をもたらした台風23号は次第に遠ざかりますが、今日13日(月:祝)午前3時、日本の南海上で新たな台風のたまご(熱帯低気圧)が発生しました。10月は台風が発達しやすく、ここ四半世紀で上陸は全て「強い」勢力となっています。今後の動向に注意が必要です。
台風23号遠ざかるも新たな台風のたまご発生

台風23号は今朝(13日)伊豆諸島南部に最も接近。八丈島では最大瞬間風速42.7メートルの暴風を観測しました。午後は次第に東の海上へ離れますが、台風シーズンはまだ続きます。
今日13日(月:祝)午前3時、日本のはるか南東の海上(カロリン諸島)で、新たな台風のたまご(熱帯低気圧)が発生しました。熱帯低気圧と台風の違いは中心付近の最大風速で、17.2m/s以上となると「台風」と呼び名が変わります。
この新たな熱帯低気圧は、週後半にかけてフィリピンの東へ進む予想です。その後は、まだ進路はわかりませんが、海面水温30℃以上の領域を西進する見込みです。台風は海面水温が27℃以上の海域で発達するといわれています。また、カロリン諸島やマリアナ諸島育ちは発達しやすい傾向にあるため今後も注意が必要です。
10月の台風は発達しやすい

台風は一年間で平年25個くらい発生し、3個くらい上陸します。今年はこれまでに23個発生し、3個上陸(10月13日正午まで)していますが、平年の10月の発生数は3.4個、上陸数は0.3個と、まだまだ台風シーズンが続きます。
特に、10月の台風は発達しやすいので注意が必要です。
過去2000年~2024年まで、上陸台風は72個ありますが、その内「強い」勢力で上陸した台風は37個。10月は全て「強い」台風で上陸しています。
10月の台風 勢力が強まる理由

【理由その① 海面水温は夏より秋の方が高いから】
台風は海面から蒸発する水蒸気をエネルギーに発達します。海面水温が高いと水蒸気が多量に供給されるため発達しやすくなります。水は熱しにくく冷めにくいため、気温のピークより遅れて高くなります。日本近海の海面水温は夏よりも秋の方が高い事が多いです。特に、今年は過去最も暑い夏となり、東シナ海南部と沖縄の東の海面水温は、解析値のある1982年以降、9月として最も高くなりました(速報値)。現在も日本近海の海面水温は27℃以上と平年より2℃前後高く、沖縄付近は30℃と高くなっています。
【理由その② スピードが速いから】
秋は上空の強い風(偏西風)が日本付近に南下。台風は日本付近に近づくと、偏西風に乗り加速。台風が加速すると台風を押し流す風と台風自身の風が合わさり進行方向の右側で特に強くなります。結果、強い勢力のまま接近しやすくなるからです。
10月に発生した台風災害

2019年10月は、台風19号が伊豆半島に上陸後、関東を通過。1都12県に大雨特別警報が発表され、甚大な被害をもたらしたのは記憶に新しいです。過去には、世界で一番中心気圧が下がった記録を持つ台風が10月に発生しています。1979年台風20号は、10月6日にトラック島近海で発生、沖ノ鳥島近海で中心気圧870hPaを記録(ハリケーンやサイクロンを含めて史上最低気圧)、10月19日10時前に和歌山県白浜町付近に上陸(過去6番目に遅い上陸)後、本州を猛スピードで駆け抜け暴風など被害をもたらしました。
台風シーズンは9月というイメージがありますが、10月も油断禁物。また、11月に上陸した台風もあります。上陸がもっとも遅い記録は、1990年11月30日(和歌山県白浜町の南)です。
まだまだ台風シーズンが続きます。最新の情報に注意し、日頃からハザードマップを確認したり、側溝の掃除をして水はけをよくしておくなど対策を心がけましょう。
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