龍・竜・辰の地巡り紀行文 辰年 富山の村田さんが出版 12年かけ全国105カ所訪問

書籍「日本龍紀行 龍の細道」を出版した村田千晴さん=富山市の「酒肆 真酒亭」で

 名前に龍、竜、辰(たつ)が含まれる全国の名所を巡った紀行文「日本龍紀行 龍の細道」(桂書房)を、富山市桜町の純米酒専門居酒屋「酒肆(しゅし) 真酒亭(まさけてい)」の店主、村田千晴さん(73)が出版した。山岳や河川、寺社や史跡など105カ所を、干支(えと)一周の12年間かけて訪れ、1冊にまとめた。

 辰年の村田さんは48歳を迎えた2000年、龍の名前が付く山岳で国内最高峰の立山連峰・龍王岳(2872メートル)に登頂。還暦の12年には五竜岳(2814メートル)に登った。

 直後、富山市有峰の「竜晶池」を知り、3泊4日かけて到達した。水面に薬師岳や赤牛岳が反射し「『神秘の池』の言われにふさわしい空間だ」と感動。以来、全国の龍スポットを地図帳で探して仕事の合間で訪ね歩き、現地までの行程や道中のエピソード、龍にまつわる歴史を執筆した。

 十二支では辰だけが架空の生き物。村田さんは瀬戸内海沿いに龍スポットが集中していると気付いた。降水量が少ない気候から、水をつかさどる龍神に雨ごいする文化があったといい、「どの地域も風土や信仰、逸話に結び付いた場所が多かった」と振り返る。

 書籍の題は俳人松尾芭蕉の「奥の細道」にちなみ、名所ごとに一句詠んでいる。村田さんは「辰年の人や龍神信仰に関心が高い人に刺さるはず。自分の身近な『龍』を発見するきっかけにしてもらえれば」と話している。購入は各書店で2970円。 (篠崎美香)

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