ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2025.09.25 07:08
中国が世界貿易機関(WTO)の交渉において開発途上国に付与される「特別かつ差別化された待遇(SDT)」を今後は要求しないと宣言した。米国がこれまで中国に「途上国地位の自主的放棄」を求めてきた点から、円滑な貿易交渉のために中国が決断を下したという解釈が出ている。
中国国務院の李強首相は23日(現地時間)、米国ニューヨークで開かれた世界開発構想(GDI)ハイレベル会議で「責任ある主要途上国として中国は現在および将来のWTO交渉で新たな特別かつ差別化された待遇を追求しない」と述べた。李首相は第80回国連総会一般討論に出席するためニューヨークを訪問中で、GDIハイレベル会議は国連総会とは別に中国が主催した。
WTOは途上国に対し、規範履行の猶予、貿易自由化義務の緩和、技術・財政支援、農業・食料安保など一部分野での保護措置といった特恵(SDT)を保障している。途上国の定義や基準は別途存在せず、WTOに属する約160か国が自ら途上国宣言をすることができる。ただし他の加盟国が異議を申し立てた場合には協議過程を経る必要がある。
米国のドナルド・トランプ大統領は第1期政権時期の2019年7月、「WTO途上国地位改革」を公式に発表し、経済規模の大きな中国や韓国など7カ国に対して「事実上先進国であるにもかかわらずWTOで途上国特恵を受けるなど制度の乱用がみられる」と指摘した。そして「90日以内に自ら途上国地位を放棄しなければ、WTO交渉でこれ以上認めない」と圧迫した。
韓国は2019年10月、途上国地位を公式に放棄した。1995年にWTO加盟した時に途上国宣言をしてから約25年後のことだった。しかし中国は依然として途上国地位を維持していた。
中国商務部の李成剛副部長(次官)はこの日記者会見を開き「多国間貿易システムを保護するための重要な措置」としながらも、「中国は永遠に世界最大の途上国であり、途上国の地位とアイデンティティは変わらない」と付け加えた。中国商務部の韓勇WTO局長も「主要途上国でありWTO核心加盟国である中国は10日前、『漁業補助金協定』発効を促した」と明らかにした。
これは西側先進国に対抗して「グローバル・サウス」(主に南半球に位置する新興国と途上国を総称)の盟主を目指す中国が、途上国という名称だけを維持しつつも特恵は放棄したものと解釈される。ブルームバーグ通信は「中国がWTO改革をめぐって米国との論争の種を取り除いた」と評価した。
中国の今回の措置は韓国にも肯定的な影響を及ぼす見通しだ。貿易の円滑化、補助金、反ダンピング、電子商取引など20余りのWTO協定全般に途上国特恵条項が盛り込まれている。今回の放棄宣言によって中国は韓国など先進国と同等の義務を負うことになる。韓国としては中国との間で繰り広げている貿易競争で活路を開くことができる。
韓国貿易協会国際貿易通商研究院のチャン・サンシク院長は「中長期的に韓国の農食品・消費財輸出環境が改善される可能性があり、中国国内の韓国企業に対する技術流出や知的財産権の保護にも、一定部分、肯定的な影響が予想される」と述べた。あわせて通関手続きの簡素化や透明性の向上、加盟国間の協力強化などを主な内容とする貿易円滑化措置が中国で改善される場合にも、韓国企業にとって好材料になり得る。
