気象庁は30日、カムチャツカ半島沖で発生したマグニチュード8.8の地震の影響で北海道から和歌山県にかけて太平洋沿岸部に津波警報を発出した。東京湾内湾や大阪府、兵庫県瀬戸内海沿岸などには津波注意報を発表した。一部の火力発電所が停止するなどの影響が出ており、津波の到達が見込まれていた対象地域では企業が状況を注視し、対応を進めた。

relates to 太平洋沿岸に津波警報、火力発電一部停止も-企業は状況注視

カムチャッカ半島沖でマグニチュード8.8の地震が発生

Source: USGS

  関西電力の広報担当者は、稼働停止中だった御坊火力発電所(和歌山県御坊市)の1号機を同日に電力系統につなげ電気を送れる状態にする予定だったが津波警報を受けて安全確保のため中止していると明らかにした。構内作業も全て停止し、高台に避難をして安全確保を行っていると述べた。同発電所の3号機は元々停止中だったという。

  仙台空港を運営する仙台国際空港の広報担当者によると、津波警報を受けて2本ある滑走路を閉鎖し、離着陸を止めた。利用客にはターミナルビルの2階以上に避難するように誘導しているという。 

  東北電力は、女川原子力発電所(宮城県)に現時点で影響はないが、津波到達に備えて発電所の港湾部での作業を中止した。また、JR東日本のウェブサイトによると、東北や関東の広範囲の路線で運転を見合わせている。

首相が会見

  東京ガスの広報担当者は関東圏内の4つの液化天然ガス(LNG)基地へは今の想定津波であれば影響はなく、対策に問題はないとみている。

  東京電力は福島第一・福島第二原子力発電所構内の作業員に対して避難指示を出した。両発電所では、全ての人員が高い場所に避難し、現時点でけが人は確認されていないという。

  津波警報を受け、政府は官邸連絡室で情報把握に当たっている。石破茂首相は30日午前、「人命第一の方針の下、政府一体となって被害防止に全力で取り組む」ことなどを指示したことを記者団に明らかにした。国民への情報提供や被害防止の措置を徹底するとした。

  一方、林芳正官房長官は午前11時過ぎの定例会見で、高速道路が3路線3区間で通行止め、鉄道が17事業者41路線で運転を見合わせていると明らかにした。ライフラインは被害情報はなく、原子力施設に異常があったとの報告も受けていないとした。

  気象庁によると、北海道の釧路や浜中町で津波を観測し、いずれも30センチメートルだった。十勝港では40センチメートルを観測した。

  米地質調査所(USGS)によると、30日午前にカムチャツカ半島南東部のペトロパブロフスクカムチャツキー沖でマグニチュード8.8の地震が発生。米津波警報センターによると、ハワイ州やアリューシャン列島でも津波警報が発令された。

(更新前の記事で東京湾や大阪府、兵庫県瀬戸内海沿岸に発表されたのは津波注意報に、カムチャッカ半島沖の地震発生日を30日と訂正済み)

(情報を追加して更新します)

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