7月10日、富士山の静岡県側で山開きを迎えました。2025年は山梨側と足並みをそろえ入山料を一律で徴収するなど登山規制が行われます。
7月10日、雲が多いながらも晴天に包まれた富士山上空。
(記者)
「山頂付近は雲に覆われていますが、空からでも多くの登山客の姿が見られます」
山頂では…。
(写真家 植田 めぐみさん)
「青空が広がっていて、けさよりは雲が増えたが本当にすがすがしい天気です」
7月3日から山頂で住み込みで活動するカメラマンの植田めぐみさん。
10日朝は天気に恵まれ、御来光も見ることができたといいます。10日は絶好の登山日和。山頂から望む景色も一味違います。
(写真家 植田 めぐみさん)
「ここから三保半島まで見えている。伊豆の方も、きょうははっきりと見えています。一番奥に見えるのが3776mの最高峰。今こちらに登っている人がパラパラ見えている。今13℃くらい、風が吹いて心地いい。10℃くらいに感じる」
午前9時、富士宮口6合目では…。
(富士土木事務所維持管理課 望月 博文 課長)
「ただいまより、富士山富士宮口の登山道の冬季閉鎖を解除します」
職員の合図とともに規制が解除されると、静岡県側の3つの登山道は山頂まで全面開通しました。早速、多くの登山客が詰めかけました。
(東京都から)
「初めてです。だから結構ゆっくりゆっくり歩いています。日本人だったら富士山は一回は登らなきゃということで」
(奈良県から)
「最高。あそこに登るぞって感じですね。日本一の山なので、ルールを守りながら楽しめる人がたくさんいたらいいなと思う」
登山客の中には外国の方も多いようで。
(台湾から)
Q.どんなところが楽しみ?
「御来光」
(カナダから)
「ずっと日本に来たくて、富士山の頂上まで登りたかった」
同じころ、「富士山本宮浅間大社」に到着したのは…登山客を乗せたバス。おはらいをして登山者を運ぶバスの安全を祈願したあと、富士宮市の須藤市長が夏山シーズンを宣言しました。
地元関係者が富士山の標高にちなんだ長さ3.776メートルの金剛杖を奉納し、夏山シーズンの安全を祈願する神事が行われました。
県警の山岳遭難救助隊が駐在する臨時の派出所も10日から。
(富士宮警察署 岡田 幸司 署長)
「ことし4月には短期間で2度も遭難して救助される事案が発生しました」
静岡県警も警戒する富士山の遭難-。
開山前の富士山を巡っては、4月、中国籍の大学生が1週間で2度遭難し救助されたほか、7月4日には、サンダルで登山し1週間あまり登山道でテント泊をしていたアメリカ人男性が体調不良で救助されました。
ルールやマナーを無視した相次ぐ遭難に「救助費用の負担」を求める声も上がっています。
こうした中、山梨県と足並みをそろえた“登山規制”。「入山料」は一律4000円。午後2時から午前3時までに入山する場合は山小屋宿泊が必要。2025年は条例により「登山規制」が行われていて、入山前に事前登録が必要となります。
アプリをインストールし…。登山予定の日付を選択。クレジットカードやキャッシュレス決済で入山料「4000円」を支払うと、マナーなどを学ぶ事前学習を求められます。簡単なテストに合格すると、ようやく入山証として二次元コードが得られます。
そして登山当日…。
(伊藤 薫平 キャスター)
「富士登山をする前の手続きをする場所として、新たに小屋が設置されています」
二次元コードを見せて係員からリストバンドを受け取り登山できる流れです。2024年までに比べ、登るまでの準備が増えましたが、登山客は…。
(神奈川県から)
「わかりやすかったので戸惑うことはなかった。私はいいと思います。もう少し高くてもいいのでは。富士山が世界遺産になって山をきれいにキープするのはすごく大変なことだと思うので」
一方でこんな声も…。
(東京都から)
「山梨側と静岡側で違うとか初めてなので、何も勝手がわかってなくて、こっちだめなんだとか、最初あわあわしました」
山梨と静岡でシステムが異なることが「わかりにくかった」といいます。外国人登山客は…。
(デンマークから)
「とても簡単だった。登山システムはすごくよかった。適正価格だと思う。富士山を自然保護のために必要なことだと思う」
SNSなどを通じてアプリを周知したことで、事前に入山証の発行を済ませている人が多くいたといいます。
(静岡県 富士山世界遺産課 池ヶ谷 達也さん)
「海外の人向けに、どれだけ周知できるかは課題と捉えていたので。アプリの登録がきょうしている人が多いということで、ひとつ成果出たかなと思っている」
山頂にいるカメラマンの植田さんも早速、登山規制の効果を感じているようです。
(写真家 植田 めぐみさん)
「入山料が上がったということで登山者が減っている感じがする。時間帯的にも遅い時間の登山ができなくなったので、夜間うろうろしている人とかは見なくなった。安全面で度が超えているのも見られたので、規制によって良くなっていけばいい」
いよいよ始まった本格的な登山シーズン。登山規制の効果が期待されます。
