2026年5月6日 19:24

網に入ったマグロを逃がす漁師=4月30日、小浜沖
網にかかるのは大量のクロマグロです。先月初めには県内の食品スーパーにも格安で出回り好評でした。
ところが今、漁師たちの間では困った問題が起きています。現場を取材しました。
「今朝もマグロを逃がす作業。網の中のマグロ見て大喜びする日から一転、マグロ見てうんざりする日が」
先月27日。SNSに投稿された県内の漁業関係者の声です。

黒いダイヤとも呼ばれ高値で取引されるクロマグロ。それが一転して厄介者扱いとなっています。背景にあるのが県ごとに決められている漁獲枠の問題です。
福井は全国の中でも割り当て量が少なく、大漁だったあおりを受けて先月1日の漁の解禁からわずか2週間で、小型のクロマグロは水揚げ停止となりました。

網には入るのに逃がさなくてはならないマグロ。現場の漁師たちは憤りを感じています。
■漁師
「こんだけマグロが増えていくと、沿岸漁業者にはマグロの規制はないのと一緒。そういうのをもっと水産庁に強く言うて欲しい」

クロマグロは一時乱獲などによって激減。準絶滅危惧種にも指定され、国は10年ほど前から漁獲枠を制限するなどして資源確保に努めてきました。その甲斐もあって、県内でも大きなマグロが網にかかるようになりました。
この状況がいま逆に漁師たちを苦しめています。小浜市の沖合ではこの時期、定置網でブリやマダイを狙いますが…。
■櫻井幹大記者
「表層付近を泳ぎ周る丸くて太い魚体、クロマグロです」
網の中には厄介者のマグロ。漁師が1匹ずつ網ですくって逃がしていきます。多いときには1回の漁で数百本入っていることもあり、大きな負担となっています。

■県定置業協会 浦谷俊晴会長
「1本が本当に大きいからね、今までやと7キロ~8キロが多かったけど、このごろ15キロ以上がずっと多くもう24~25キロとかね。それが1人100本ずつ逃がさなあかんとなると大変。マグロはたくさん入ると網を破ってしまう歯もあるので。だからもう穴がいっぱいできて大変なんですよ。もう神様にマグロが入らないよう祈ってますわ」

大漁に沸いたのもつかの間。捕れ過ぎるマグロが今、漁師たちを悩ませています。
最終更新日:2026年5月6日 19:47
