
栃木県内唯一の最高段位を獲得した広沢幸雄さん(左)=小山市で
そば打ち指導を長年続けてきた栃木県壬生町の広沢幸雄さん(78)が、一般社団法人全麺協(東京)の最高段位「そば道七段位」に認定された。七段位は広沢さんを含めて全国に11人しかおらず、栃木県内では初の認定者となる。広沢さんは「大変な名誉。その名に恥じないよう鍛錬に励み、そば打ち振興に努めていく」と話す。(梅村武史)
全麺協はそばなど麺類の食文化を生かした地域の活性化を目的に、1993年に「全国麺類文化地域間交流推進協議会」として発足。2014年から現名称の一般社団法人となった。そば打ちを通じて社会貢献を目指す高尚な「そば道憲章」を掲げ、段位認定はそば道を歩む者の「道しるべ」。初段位から始まる段位認定者は現在、約1万8千人。
広沢さんは江戸の元禄時代から伝わる麺棒3本を使って打つ「江戸流」。栃木信用金庫で常務理事を務めていた05年、そば打ち講習会に参加して夢中になったという。06年に初段位を取得、13年に五段位、22年は六段位の認定を受けた。
各地のそば教室での後進指導や介護施設訪問、栃木農業高手打ちそば部では指導員を務める。現在は全麺協の相談役でもある。
七段位は全麺協の指導的立場で、そば打ち技能はもちろん実績や人格、品位などが併せて求められる。今年3月、面接方式の審査を経て認定された。
6月中旬、小山市のそば打ち道場で指導する広沢さんの姿があった。「そば打ちは木鉢(水回し)3年、延(の)し3月、切り3日」。そば粉に水をいきわたらせる最初の工程「水回し」の重要性を熱心にアドバイスしていた。広沢さんは「そば打ちは自らを高める奥深い趣味。女性や若者にもっと裾野を広げていきたい」と今後の目標を語った。
