米国防総省は、オーストラリアへの原子力潜水艦配備を柱とする米英豪3カ国の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」の見直しに着手した。トランプ政権は同盟国に集団防衛の責任分担を求める一方で、自国の潜水艦戦力の確保を重視している。
国防総省は声明で今回の見直しについて、AUKUSが「大統領の米国第一政策に沿った」ものかどうか検証するものだと説明。「ヘグセス長官が明言しているように、これは米軍の即応態勢を最優先とし、同盟国が集団防衛の役割を十分に果たすこと、そして防衛産業基盤が米国の需要を満たすことを意味する」とした。

バージニア級原子力潜水艦「アイダホ」の命名式(3月16日)
AUKUSはバイデン前政権下の2021年9月に締結された。台頭する中国の軍事的影響力に対抗し、インド太平洋地域への米英の関与を高める戦略の一環として位置づけられる。
協定に基づき、米国はオーストラリアに対し最大5隻のバージニア級原子力潜水艦を売却し、さらに将来的には英国とオーストラリアが共同で次世代潜水艦を建造する計画となっている。
しかし、米国の原潜建造計画は遅延や予算超過という問題を抱えており、トランプ政権当局者の一部からは同計画の妥当性に疑問の声が上がっていた。
原題:Pentagon Mulls Scrapping Aukus Agreement With Australia and UK(抜粋)
