欧州連合(EU)は、米国との貿易摩擦緩和を目指す協議が失敗に終わった場合、米ボーイング製の航空機や米国製自動車に関税を課す提案を行う方針だ。事情に詳しい関係者が、匿名を条件に明らかにした。

  関係者によると、EUは対象となる物品のリストを8日にも公開する。このリストには食品や農産物も含まれる見通しで、米国産品は最大規模の報復にさらされることになる。ブルームバーグは6日、EUが米国産品に1000億ユーロ(約16兆2700億円)相当の米製品に追加課税を課す計画と報じた。

  ボーイング株は7日のニューヨーク市場で、一時0.7%下落した。欧州委の報道官はこの計画についてコメントを控えた。ボーイングの広報も、今のところ返答はない。

  EUの執行機関、欧州委員会は、先月トランプ米大統領がEUからのほぼすべての輸入品に一律20%の上乗せ関税を課すと発表して以来、米当局との協議を重ねている。この関税は、7月までは10%に軽減されている。

  トランプ政権はこのほか、自動車および金属製品にも25%の関税を課している。

  EUと米国の交渉はほとんど進展が見られず、現状では米国の関税の大半が維持されるとの見方が強い。

  欧州委は週内の協議再開を目指し、米側に提案文書を提示する予定だと、ブルームバーグはこれまでに報じている。EUの提案には、貿易・非関税障壁の削減や米国への投資促進などが含まれる見通しだ。

  欧州委の報復関税の計画については、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が先に報じていた。

原題:EU to Hit Boeing, US Cars With Tariffs If Trade Talks Fail (2)(抜粋)

(情報を加えて更新します)

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