公開日時 2025年04月16日 15:19更新日時 2025年04月16日 15:53
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イタリアのメローニ首相=3月6日、ブリュッセル(ロイター=共同)
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共同通信
【ローマ共同】トランプ米大統領と良好な関係を保つイタリアのメローニ首相が、米関税措置で、米国と欧州連合(EU)の板挟みになっている。「橋渡し役」を自任するが、存在感を発揮できていない。17日にワシントンでトランプ氏と会談する予定で、手腕が試されることになりそうだ。
「貿易戦争を回避するために全力を尽くす」。トランプ氏が相互関税導入を発表した2日、メローニ氏は声明で対米交渉への意欲を見せた。「関税は間違いであり、誰の利益にもならない」と米国を批判しつつも、3日には欧州諸国に「関税で対抗することが最良の選択肢ではない」と冷静さを保つよう促した。
メローニ氏は「極右」とも呼ばれ、反移民政策を含めてトランプ氏と近い立場。1月には欧州首脳で唯一、ワシントンで開かれた大統領就任式に出席した。対米関係ではEU首脳の中で先頭に立つと目されてきた。
ロシアのウクライナ侵攻では当初から北大西洋条約機構(NATO)やEUと協調してウクライナ支援に取り組み、信頼を得たが、トランプ氏の下で米国がロシア寄りに傾くと、バランス取りに苦心する場面も目立つ。
メローニ氏にとって、17日の首脳会談は状況を打開する機会となり得る。工業製品の関税を相互にゼロにするEUの提案を協議する方針で、保守系紙ジョルナレは「メローニ氏が欧州を代表して米国との交渉加速を後押しする」と期待を示す。
ただEU加盟国の単独行動には国内外から疑問の声も上がる。野党議員は「2国間交渉は欧州を分断し、立場を弱めるリスクがある」と批判。フランスの閣僚は「トランプ氏は欧州諸国を分断する戦略を持っている。欧州は団結してこそ強いのだ」と懸念を示した。