イタリア政府当局者は、ウニクレディトのコメルツ銀行買収に反対するドイツ政府に対し、いら立ちを強めている。独伊の微妙な外交関係が決定的に悪化する恐れもある。

  事情に詳しい関係者によると、イタリア首相府の当局者は内々に、ドイツは欧州統合の深化を呼びかけておきながらコメルツ銀の買収には表立って反対していると批判。

  ウニクレディトのアンドレア・オーセル最高経営責任者(CEO)がコメルツ銀買収に向けて過度に攻撃的な手法をとっていることに不満を表明する者もイタリア政府内にはいると、匿名を要請した関係者は明らかにした。今回の件が独伊関係に影響を及ぼすことが懸念されているという。

  ウニクレディトの広報担当者はコメントを控えた。

  ウニクレディトは短期間のうちに保有するコメルツ銀行株を急増させた。今月11日に9%株の保有を明らかにすると、23日には持ち株比率を21%に引き上げる金融取引を結んだと発表。これによりウニクレディトの保有はドイツ政府を上回り、実質的にコメルツ銀の筆頭株主となった。

  いずれの動きもドイツ政府には予想外だった。すでに20日に反対を示唆していたが、23日にはショルツ首相がニューヨークで「非友好的な攻撃、敵対的な買収は銀行にとって良いことではない。それが理由で、ドイツ政府は今回の件について明確な立場を取っている」と、言い回しを強めた。

  一方、これより少し後でイタリアのタヤーニ外相はウニクレディトを擁護し、コメルツ銀買収への反対は二重基準の表れだと示唆した。

  「欧州の市場は自由だ。どこかの企業がイタリアで買収を行おうとすれば、それが欧州のシステムだという。ところが、イタリア企業が買収しようとすると、もはや単一市場ではないのか。理解できない」とニューヨークで語った。

 

原題:Italy Gets Annoyed at German Criticism of Commerzbank Move (1)(抜粋)

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