姫路市立美術館 日本初の世界文化遺産であり、国宝でもある姫路城の東側に、レンガ造りの建物はある。姫路市立美術館。木々の新緑と赤のコントラストが美しい市民の憩いの場所だ。
新緑とレンガのコントラストが美しい美術館。世界遺産の姫路城の一角を成す(姫路市で)
L字形の北側に立つ展示棟。堂々とした風格を今に伝える
建物をバックに設置されているブロンズ像 明治時代から姫路城周辺には軍の施設が建設された。レンガ倉庫が旧陸軍第10師団の兵器庫として建てられるなど、天守閣を囲むように師団司令部や兵舎、兵器庫などが立ち並ぶ軍事拠点だった。1945年の2度の姫路空襲に遭ったが、姫路城は奇跡的に焼失を免れ、兵舎や倉庫なども残った。
終戦後、レンガ造りの倉庫2棟は47年に姫路市庁舎として改装転用され、80年に市役所の移転に伴い、耐震補強を施し、エントランス部分と倉庫2棟をつなぐ部分を増築。83年4月に市立美術館としてオープンした。市教育委員会文化財課の福田剛史さん(40)は「市の歴史を示す重要な遺構として後世に伝える意味を感じる」と話す。 明治時代から大正時代にかけて旧日本軍が建てたレンガ倉庫は、金沢市や京都府舞鶴市、香川県善通寺市など各地に残る。中には姫路市立美術館と同様、博物館や観光施設として活用されているものもある。
歴史に
翻弄(ほんろう)
されたレンガ倉庫は、市民に愛される形で現代に生きている。(写真・文 八木良樹)
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姫路市立美術館
(姫路市本町)
・西館1905年(明治38年)頃築、北館1913年(大正2年)築・設計者 旧陸軍技手・レンガ造(鉄筋コンクリートで耐震補強)・国の登録有形文化財
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