家庭向けの電気料金を巡り、プランを変更すれば安くなるかのように不当な表示をしたとして、消費者庁は28日、中国電力(広島市)に景品表示法違反(有利誤認)で16億5594万円の課徴金納付命令を出した。同法に基づく課徴金としては、2016年4月の制度導入以降の最高額となった。中国電力本社中国電力本社 発表によると、同社は22年4月~昨年1月、ホームページなどで、国の認可を受けた規制料金「従量電灯A」から、電力会社が独自に料金を決められる「自由料金」のプランへ変更すれば、安価に契約できると宣伝。「年間約10000円おトク」などと表示していたが、実際には規制料金より割高な時期があった。

 ロシアのウクライナ侵略による燃料費の高騰を受け、電気料金は値上がりした時期があったが、同社は価格の変動分を表示に反映させていなかった。同庁は昨年8月、再発防止などを求める措置命令を出していた。 景表法の課徴金は売上高の3%で、今回は不当表示に基づく契約が確認された昨年6月までの売上高計約550億円を基に算定された。同社によると、対象となる契約は約26万件で、契約者の損害額は最大で計10億円に上るという。同社は取材に「法令順守と再発防止を徹底し、損害分は顧客に返金していく」と答えた。 これまでの課徴金の最高額は、今年3月に独自動車大手メルセデス・ベンツの日本法人に納付を命じた12億3097万円だった。