栃木県矢板市片俣の県立矢板高校は23日、地元畜産農家と連携し、地震など大規模災害時に牛を同校放牧場(約4・8ヘクタール)に避難させる訓練を初めて実施した。同校によると、このような避難訓練は全国的にも珍しいという。 矢板高校は、高校生が環境保全などに取り組む「第9回全国ユース環境活動発表大会」で今年2月、最高賞の環境大臣賞を受賞しており、その中では大規模災害時に地域内の牛を学校に緊急避難する計画も盛り込んでいた。避難してきた牛を放牧場に迎え入れる生徒ら(矢板市片俣で)避難してきた牛を放牧場に迎え入れる生徒ら(矢板市片俣で) この日の訓練では、同校農業経営科の生徒が、校内の牛舎で飼育している和牛4頭を100メートル先の同校内の放牧場に徒歩で移動させたほか、矢板市や塩谷町の農家から家畜運搬車で運ばれてきた乳牛や和牛計7頭も放牧場に避難させた。

 矢板市で乳牛や和牛約100頭を飼育する男性(46)は訓練に参加した後、「東日本大震災の時には自分も被害を受けた。生徒がこのように考えてやってもらうことはありがたい」と話した。 訓練を視察した川又啓蔵・茨城キリスト教大講師(農業防災学)は「日頃から搬入道路や牛舎のある場所などについて、危険性をチェックしておくことが重要」と指摘。同校3年の生徒(18)は「動かしにくい牛もいて、実際にやってみて難しさがわかった。本番でも安全に行えるようにしていきたい」と話していた。

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