2025年の大阪・関西万博に、関西パビリオンで出展する三重県は、ミキモト真珠島(鳥羽市)が所有する「自由の鐘」をブースに展示すると発表した。アメリカ独立宣言の際に鳴らされた鐘を模して造られたもので、1939年(昭和14年)のニューヨーク万博でも出品された。86年ぶりの万博展示には、日米親善を願って鐘を造ったミキモト創設者・御木本幸吉の取り組みを伝え、国際交流の一助にしたいとの思いが込められている。(増実健一)

二つの万博つなぐ音色…70年に出展したピアノ、開幕半年前イベントや会期中に演奏へ

万博に出展されるミキモトの「自由の鐘」(県提供)万博に出展されるミキモトの「自由の鐘」(県提供) 1776年7月8日、米フィラデルフィアで鐘が鳴らされ、集まった市民が独立宣言の朗読を聞いた。以来、「自由の鐘」と名付けられ、米国の愛国的象徴とされるようになった。

 ミキモトが1939年に製造した鐘は、高さ93センチ、重さ35・5キロ。真珠1万2250個、ダイヤモンド366個が使われ、実物に入っているひび割れも青真珠で再現した。 日米開戦の2年前で、日本と米国の関係は悪化していた。御木本幸吉は少しでも日米関係を改善したいと願い、この鐘を造ったという。ニューヨーク万博では来場者たちに驚かれ、「100万ドルの鐘」と呼ばれた。現在はミキモト真珠島で展示されている。 今回の展示は、県側が「三重県の自然が育んだ真珠を世界にアピールしたい」とミキモト側に打診し、承諾を得た。 大阪万博の三重県ブースは、熊野古道、自然、食など六つのテーマを掲げ、1か月ごとに展示内容を入れ替える。自由の鐘は「自然」に関する展示の目玉となる。展示時期は未定。 一見勝之知事は「大阪万博で見た人が『三重県に行ってみよう』と思うきっかけになればうれしい」と話している。

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