小中学校などの廃校舎を活用する企業が目立ち始めた。建物の建設費を負担せず事業拡大につなげられることが魅力となり、データセンター(DC)など、様々な用途で利用が広がっている。自治体側は維持、管理の費用負担の軽減につながるため参入を歓迎し、新たな産業や雇用創出にも期待を寄せている。(中西瑛)
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コスト8割減
ハイレゾがデータセンターの開設を予定する玄海町の廃校(2日、佐賀県玄海町で) 佐賀県玄海町の役場そばにたたずむ旧有徳小。2015年の閉校以降、ほとんど使われていなかったが、IT系新興企業「ハイレゾ」(東京)が昨年10月、町から無償で借り受け、生成AI(人工知能)向けのDCに再生する計画を発表した。
DCには一定の強度が必要で、高水準の耐震性を備えた廃校とは相性が良い。今夏の開業を目指して準備を進める山田岳史マネージャーは今月上旬、サーバーを設置する教室で「最小限の改修で済む」と笑顔を見せた。費用は新築と比べ8割削減できる見通しだ。
ハイレゾが他の施設で運営しているデータセンター(ハイレゾ提供) 玄海町は原子力発電所が立地するため電気料金が優遇されて安いことも進出の決め手となった。管理事務所も併設し、地元から3人を雇用する。町内の他の三つの廃校でもDCの開設を検討しており、町の担当者は「取り壊すにも費用がかかる。有効活用はありがたい」と歓迎する。民間のアイデア 少子化に伴って廃校は急増している。だが、有効な活用策が見つからず、普段は利用が少ない地域の集会所などとして残す自治体も多かった。そこで近年、注目されるようになったのが民間企業の斬新なアイデアによる活用だ。 米焼酎「白岳」で知られる熊本県人吉市の高橋酒造は、市内の廃校周辺で地下水が豊富に湧くことに着目し、この廃校を買収した。6月にウイスキーの蒸留所として稼働させる計画だ。市の担当者は「地場経済の活性化や雇用創出につながる」と期待を寄せる。 熊本県山鹿市では今年4月、小学校跡がコワーキングスペースや宿泊所などを備えた複合施設としてオープンした。通信環境を充実させており、都市部から訪れる起業家や会社員らのテレワーク利用も想定している。 1 2
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