マスターズ水泳の世界記録保持者 押川義克さん(90) 3月に千葉県で開催された競泳大会で、100メートル平泳ぎ90~94歳の部の世界記録を樹立した。自身初めての快挙に「びっくりした。会場から拍手が起こりうれしかった」と笑顔を見せる。

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「生涯現役で泳ぎ続けたい」と語る押川さん「生涯現役で泳ぎ続けたい」と語る押川さん 宮崎市出身。泳ぐことが好きで、幼少期から友人らと近くの川などで泳いでいた。宮崎大宮高では水泳部に所属。宮崎県内上位に入る選手で、当時から専門種目は平泳ぎだった。

 病院の事務員となり、競技の一線から退いたが、趣味で泳ぎは続けた。旅先にも水着を持参し、北海道の洞爺湖や山梨県の山中湖などで泳いだという。 定年退職後は全国各地で登山に親しんだが、80歳の時に安全面などを考慮して遠ざかった。代わりに水泳を本格的に再開し、スポーツジムに通い始めた。 現在は週に4、5日の練習を重ねる。泳ぐ前に筋力トレーニングやヨガを約2時間行い、1時間ほどかけ1200~1500メートルを泳いでいる。「健康のためではなく、水泳が好きだから続けている」。85歳の頃には全国大会で優勝し、日本一となった。 世界記録を出した3月の大会は「FIAマスターズスイミング選手権大会2024春季関東大会」。90~94歳の部の50、100、200メートルの平泳ぎに出場した。 得意の200メートルで世界記録更新を狙った。4分42秒84で日本記録は更新したものの世界記録には約1・5秒足りなかった。隣のレーンを泳いでいた若い選手にペースを乱されたという。 翌日に行われた100メートルでは、これまでの世界記録を約2秒更新する2分2秒91でタッチ。電光掲示板に記録とともに「WR」と表示された。「実力を発揮できた奇跡的瞬間。うれしさいっぱいだった」と振り返る。 6月には広島県で開かれる大会に出場予定。200メートル平泳ぎの世界記録樹立に向け、ビート板を使ったキック練習などに取り組んでいる。 80歳で水泳を再開したときは「やるからには日本一」、日本一になった後は「次は世界一」との思いで鍛錬を重ねた。今は「生涯現役で目標達成に挑み、心ゆくまで泳ぎ続けたい」。90歳の現役スイマーは挑戦をやめない。(山畑壮起) マスターズ水泳は、競泳や水球などの競技を通して健康や友情、相互理解などの実現も目的としている。世界水泳連盟の規定では25歳以上に参加資格があるが、日本では18歳から参加を認めている。 日本マスターズ水泳協会への登録人数(2023年)は3万1626人で、男性が1万7111人、女性が1万4515人。 18~24歳が最も若い区分で、それ以上は5歳ごとに区分され、105~109歳が最も年齢が高い。50~54歳の登録が3097人で最も多い。登録者数はコロナ禍で減ったが回復しつつある。

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